実験・実習について

第1回目、第2回目、第3回目に大学で実験・実習に参加します。
魅力的な実験・実習を紹介していきます。

[実験・実習2A]

種子が栄養を貯める仕組み

場所:
京都大学

担当:
西村いくこ
嶋田知生

(京都大学大学院理学研究科 生物科学専攻)
「大豆は畑のお肉」という言葉があります。これはダイズの種子にはタンパク質が豊富に蓄積していることを表しています。ダイズに限らず一般的に、植物の種子にはタンパク質をはじめとした栄養分が大量に含まれています。これらの栄養分は、人間に食べられるためにあるのではなく、本来は植物自身の発芽後の成長のために蓄えています。種子の栄養分がどのようなメカニズムで蓄積しているのかはまだよく分かっていません。本研究室では、モデル植物シロイヌナズナを用いて種子栄養分の蓄積メカニズムの解明を目指しています。実習では、皆さんに種子タンパク質のゲル電気泳動分析を行ってもらい、研究の一端を体験して頂きます。


[実験・実習2B]

元素の立体周期表と超伝導の世界

場所:
京都大学

担当:
前野悦輝

( 京都大学大学院理学研究科物理学専攻 )

わたしたちの身の周りの物や生物、地球や星も、わずか110種類余りの元素の組み合わせで出来ています。その元素の規則性を1枚の表にまとめた「元素の周期表」はまさに素晴しい発明です。しかしこの周期表は、切れ目があったり、別の表が下についていたりと、良く見ると複雑な形をしています。前半では、なぜこの様な形をしているのかを考え、その問題点を解消した「元素の立体周期表」(ペン立てとしても使える)を皆さんに製作していただきます。後半では、強力な磁石や、抵抗ゼロで電気が流れる「超伝導体」が、どのような元素の組み合わせで出来ているのかを紹介し、それらを使った非日常的な現象を皆さんに体験していただきます。




[実験・実習2C]

 

 

都合により、この実験テーマはキャンセルです。


[実験・実習2D]

核と書く

場所:
京都ノートルダム女子大学

担当:
小林順

(京都ノートルダム女子大学)
常見俊直
(京都大学)

 まず、18世紀イギリスの文筆家であるイギリス伝記文学史を飾る天才James Boswellは、奇跡的に、自筆文書を後世に残すことになりました。それをボズウェル文書といいます。それを保存しているエール大学が最近オンライン上に無料公開に踏み切りました。膨大な手書き文書が世界の読書氏の閲覧に供せられることになったわけであり、これはオンライン時代の快挙といえます。さて、ボズウェルが文書を書いたのは羽ペンでした。ガチョウなど野鳥の羽です。万年筆でもボールペンでもない、素朴で原始的な筆記用具です。紙の表面を走らせインクの痕をいわば刻印するような作業だったのです。その運動量がいかほどであったのか想像するほかないのですが、運動量というか労働量を数値化してボズウェルの苦闘を偲ぶよすがとできないかと考え次のような手を使ったのです。
 それは、原子核物理学の研究および普及活動(MAPCORE)の画像処理技術です。人の脳の活動を模してコンピュータ内につくった人工神経網(Artificial Neural Network)を通して、筆跡を認識してみましょう。



[実験・実習2E]

きれいな水のつくりかた
-発展途上国への安全・安心な水の提供を目指して-

場所:
大阪大学

担当:
宇山浩

(大阪大学工学部)
安全・安心な水は私たちの生活に欠かせませんが、生活地球温暖化や環境破壊によって水の不足が深刻化しており、その確保は世界が抱える課題です。また、バングラデシュをはじめとする人口密集地域における地下水汲み上げ等によるヒ素の自然環境汚染・破壊とそれに伴う人体への影響が深刻な状況です。このような発展途上国の現状を学習し、満足な浄水設備の無いところでも安全・安心な水をつくる方法を体験しましょう。天然ミネラルとバイオポリマーからなる凝集剤を用いて濁った池の水を浄化します。更にヒ素も除去できる技術を通して、きれいな水のつくり方を学習します。


[実験・実習2F]

スパゲッテイを使った力学体験 --建築物を支える構造設計--

場所:
大阪大学 吹田キャンパス 工学部

担当:
向出 静司

( 大阪大学大学院 工学研究科 地球総合工学専攻 建築工学部門 鉄骨系構造学領域 )

建築を設計する際,美しく機能的なデザインにすることも重要ですが,地震国・ 日本では,地震時に建築物を安全に支えるための構造設計も非常に重要です.バランスの良い構造設計が美しい形態を産むという面もあり,意匠設計と構造設計は互いの理解・協力が不可欠です.このテーマでは,スパゲティを使って簡単な構造物を各自で設計・製作し,その性能を競います.スケールや材料は建物と違いますが,実際の建物が地震によって壊れるのと同じような現象が見られますので,それを解説しながら構造設計のポイントについて学習します.



[実験・実習2G]

花はなぜ美しいのか?
--昆虫が運ぶ花粉の観察から花の進化を考えてみよう
--

場所:
神戸大学発達科学部

担当:
堂囿いくみ

(神戸大学大学院人間発達環境学研究科)
花の色や形には、花粉を運んでもらうための昆虫を呼ぶ信号としての役 割や,昆虫の体に花粉をうまく付着させるための役割があります.今回の実験では、まず、いろいろな植物の花粉を顕微鏡で観察します。次に、何種類かの昆虫に付着した花粉を顕微鏡で観察して、その昆虫がどの種類の花へ訪れていたのかを調べます。花粉の受け渡しを通じて,美しい花の姿が昆虫との関係でどのように進化してきたかを考えてみま しょう。


[実験・実習2H]

太陽の光を虹色に分けて分析 --太陽自転速度の測定--

場所:
京都大学

担当:
石井貴子

(京都大学大学院理学研究科附属天文台 )
京大花山天文台のシーロスタット望遠鏡と分光器を使って太陽の分光観測を行います。太陽の光を虹色に分けてその一部を取り出して分析することで太陽にある物質の温度や密度・速度を調べることができます。今回は、太陽の東の縁と西の縁を観測して、光のドップラー効果(動いているものから出る光の波長(色)が止まっている場合に比べてずれる効果)を利用して太陽の自転速度を測定します。太陽のまわる速さは、いったいどのくらいなのでしょうか?


[実験・実習2I]

きらめく星の美しい最期の姿を見てみよう

場所:
京都大学

担当:
野上大作

(京都大学大学院理学研究科附属天文台)
チューター:前原裕之・森谷友由希
夜空に無数に輝く星、これらはずっと同じように輝いていると思われがちです。しかし実は宇宙に漂っているガスが集まって生まれ、最期には超新星爆発や惑星状星雲の状態を経てガスに戻っていきます。太陽ではあと50億年ほどで、その生涯を終えると言われています。この太陽の50億年後の姿である惑星状星雲は、非常に美しい姿をしていることで知られています。本実習では、花山天文台の30cm望遠鏡とB,V,Rcの3色のフィルターを使って惑星状星雲を撮影し、カラー画像を作ってみましょう。


[実験・実習2J]

金属を伸ばそう、溶かそう、『記憶』させよう!

場所:
奈良女子大学

担当:
松岡由貴

(奈良女子大学)
例えば「鉄の意志」などと言われるように、金属は固くてしっかりしているものの代表のように考えられていますね。
触れたときにヒンヤリとしている金属は、生物や、暮らしの温もりからは遠いもの、なんて思っていませんか?
だけど、ビルの柱や鍋・フライパンといった私たちの「暮らし」だけではなく私たちの「体」「健康」を維持するためにも、金属はなくてはならないものなのです。
この実験講座では、身近な金属を溶かしたり延ばしたり、果てはまるで生き物のように動かしてみて、金属の意外な素顔を調べてみましょう。

 

 

 

※なお、都合により実験・実習内容を変更する場合があります。






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