Kwasan and Hida Observatories, Graduate School of Schience, Kyoto University English Home page

65cm屈折望遠鏡で観測されたホームズ彗星


 急激に明るさを増し、話題になった「ホームズ彗星(17P/Holmes)」を飛騨天文台の 65cm屈折望遠鏡で観測することが出来ました。

 このホームズ彗星は約7年ほどの周期で太陽の周りを回っている暗い彗星で、普段は肉眼では見ることのできない彗星だったのですが、10月24日から25日にかけて急激な増光(アウトバースト)を起こし、肉眼でもはっきりと見ることが出来るようになりました。

 この時、小型の天体望遠鏡で見たホームズ彗星は、色はうすい緑色で、拡散したガスやチリが円形に広がっており、まるで惑星状星雲のような姿を見ることが出来ました。
 一方、65cm屈折望遠鏡で見てみると、下の写真のようにコントラストの良さや分解能の高さから、彗星のコマ(彗星の核を覆う希薄なガス)の構造を確認することが出来ます。
 さらに、数日間観測を続けることによって、彗星のコマの日ごとの変化を追うことが出来ました。


ホームズ彗星(17P/Holmes)
飛騨天文台 65cm屈折望遠鏡
撮影日:2007年11月2日 撮影者:仲谷
Canon EOS digital 露出:30s  


<ホームズ彗星の日ごとの変化>
 
11月2日
11月7日
11月16日

 
 この彗星はペルセウス座のあたりで見ることができ、現在(11月21日)ではペルセウス座のα星の近くに位置しています。

 この写真が撮影された時からは、だいぶ明るさが落ちてきていますが、まだまだ双眼鏡や望遠鏡を使ってみることが出来ます。秋の夜長に双眼鏡を持って出かけてみてはいかがでしょうか?

(小森)  

 


ホームズ彗星と東の空
撮影日:2007年10月31日 撮影者:仲谷
Nikon D50 露出:30s

元画像(クリックすると元の大きさで表示されます。)  


ホームズ彗星
(11月2日)

ホームズ彗星
(11月7日)

ホームズ彗星
(11月16日)

ホームズ彗星と
東の空
(10月31日)

ホームズ彗星と
その周辺の星
(11月2日)