#101には1991年一月前半の観測報告がある。この期間に視直径は12秒角まで落ちてかなり小さくなった。報告者も国内外合わせて七名(54観測)に減少している。期間外の観測報告としては、国内外から四名(68観測)があり、その中には、R McKIM氏の最接近前後のスケッチから選んで送ってくださった15観測や、松本直弥氏の最接近直前からのRD100写真44葉が含まれる。
この期間には、S SabaeusからSolis Lが見えるあたりまでが観測された。小さくなって詳細はとらえられなくなったが、Hellasの北西部が明るく繭型に異形であるのが前期に引き続いて観測されている。Lsが0゚をすぎて北極冠の出現が期待できる季節となり北辺が注目されたが、北極雲の活動はあるものの、中央緯度が南向きのこともあり北極冠は確認されなかった。
その他の記事は、#101に「COMING 1990/1991 MARS(10) 見掛けの大きさや位相の変化(その4)」西田昭徳氏があり、#099の続編として1991年3月から5月末までの火星面経緯度図が掲載された。
来信は、#100には、Barry ADCOCK(Australia)、Georges VISCARDY(France)、宮崎勲、岩崎徹、Frank J MELILLO(USA)、阿久津富夫、日岐敏明の各氏から、#101には大澤俊彦、熊森照明、荒川毅、長谷川久也、神崎一郎、白尾元理、蔡章献、Clyde E KIRKPATRICK(USA)、Marco FALORNI(Italy)、Kermit RHEA(USA)、松本直弥、岩崎徹、日岐敏明、伊舎堂弘の各氏からのお便りが載せられている。
Kermit RHEA氏から寄せられたのは、1990年12月の観測レポートであり、5日から26日までのものが紹介された。