編 集 後 記

 


 

五月になっても天候は周期的に変化をしている。寒気の南下することも多く関東では不安定な天気の日が多く、日中の日差しに誘われて午後からは雲のでてくる様になり夕方にスッキリと晴れなくなった。黒点観測時にも落ち着いたシーイングに恵まれることは少なく、例年と違う様子を感じている。北海道では今月オホーツク海側で雪の降った日があったが、このところは真夏日となる処があるという。気候の変動幅が大きく、エルニーニョ現象の予想も出ていて、この夏の天気は心掛かりなことである。 

今月前半は湿度も低くさわやかだったが、このところ蒸し暑さがでていて梅雨のはしりのようになっている。21日が二十四節季の「小満」で、沖縄・奄美では既に梅雨の季節を迎えている。当地でも近所のアジサイの花が、そろそろ開きはじめようとしている。


藤沢市 白旗神社境内

 

火星は最接近を過ぎてしまったが、まだ十分な大きさで五月末でも11.8秒角の視直径である。逆行から五月21日に「留」となり「おとめ座」で順行に移った。日没時には南中に近くなり今期の観測も後半に入っている。私のところでは五月上旬には何度か観測の機会がもてたが、後半は天候のこともあり、ほとんど観測出来なかった。

 

今月は報告数も多く南先生も鋭意解析に励んでおられたが、20日過ぎになって体調が思わしくなくなり筆勢が落ちて、編集作業に遅延がでてしまった。今号の観測レポートは推敲の進んでいた4月前半までとして、4月後半のレポートは6月10日号として発行されることになる。

 


今月は昨日ギャラリーページで5555hitの画面に出くわした。

 

五月30日記

 

火星課長 村上昌己


日本語版ファサードに戻る / 『火星通信』シリーズ3 の頁に戻る