編 集 後 記


 


十月となり暑さも遠のいて過ごしやすくなってきた。先月末に行った蓼科では一足先に秋が訪れていて、朝の気温は10度以下でセーターを着込むようであった。滞在中の九月28日の土星食は晴天であったが、背景の空の明るさに負けて土星の姿を認めることは出来なかった。日没後には月と並んだ土星が見えて、低くなった火星はアンタレスに近く赤みを競っていた。

今月は天候は周期的に変化して、一雨毎に寒さも加わるようになり秋も深まってきた。 昨23日が「寒露」であった。


 

火星は夕空の南西の空に低く北半球からの報告は途絶えてしまったが、南半球からの報告はまだ続いている。十月19日には、サイディング・スプリング彗星(C/2013 A1)が火星にごく接近して通過したが、大きな影響はなかったようで、20日の報告画像にも異常は感じられなかった。オーストラリア・ケアンズ在住の友人から彗星と火星の写っている画像が送られてきたのでご覧いただく。ケアンズでは19日・20日は曇天で撮影はかなわなかったとのことで、18日に撮影された画像である。

 


 

下記のNASAのウエッブサイトはアクセスが多いためか、なかなかつながりにくいが、今後も探査機からの情報が掲載されることと思われる。  http://mars.nasa.gov/comets/sidingspring/

十月24日記

 

火星課長 村上昌己


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