編 集 後 記


 

春の季節は三寒四温で進んで行き、関東では暖かくなったこともあり、21日の「春分」を挟んで蓼科へと出掛けた。山荘の周囲には、まだ雪が融け残り眩しいくらいであったが、昼間の暖かい日が続いて日を追って少なくなっていった。この期間に、ソメイヨシノ開花のニュースが流れた。東京・横浜でも23日に開花したという。その夜から冬型の気圧配置となり快晴になったものの、24日の朝には気温は氷点下九度まで下がって、帰り支度をしているときには小雪がちらついてきた。

 

火星は太陽に近づいて、蓼科でも夕方の空に細い月と金星は見えていたが、火星を捉えることは出来なかった。フォスター氏からの報告も日没前の観測の赤外光画像となっている。 三月末には視直径も四秒角を下回り今接近期も終了となる。太陽との「合」は今年六月のことである。

三月25日記

 

火星課長 村上昌己


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