編 集 後 記


七月になって、関東では梅雨明け以後に暑い晴天が続いていて、近所で見かける花もすっかり真夏の花に変わってしまっている。このところの猛暑は文字通りの「大暑」で、節季は七月23日におとずれる。

西日本各地では、梅雨末期の記録的な豪雨で大きな被害がででしまった。『火星通信』同人の皆様に被害のなかったことを祈っています。


 

火星は七月には「やぎ座」でループを描き逆行して接近してきている。出の時刻も早くなり、低空だが夜半の空に明るく輝いている。視直径は22日には24秒角に達してすばらしい大きさになる。全球的な黄雲の影響で表面模様は判然としないが、15年ぶりの大接近期の視直径を楽しみたい。「対衝」は七月27日、「最接近」は七月31日で、最大視直径は24.31秒角となる。月末には季節λ222°Lsまで進む。

 


 

関東では梅雨明け十日の穏やかな晴天にはならず、夜には雲の出ることもあり、なかなか火星をじっくり見ることは出来ない。15日の夜には、久しぶりに風も弱い快晴の夜になり、自宅の小口径で火星の撮影を試みた。RGB合成画像では、R光の濃淡が反映されているが、眼視観測では、南極冠や北極域の白みは感じられるものの、まだダストは濃く覆っていると見られ、マレ・アキダリウムが正面の経度だが、暗色模様は淡くほとんど判らなかった。寄せられる画像では、IR光域では比較的に濃淡がはっきり捉えられているので、今回は私も試してみた。

19日記

火星課長 村上昌己 


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