編 集 後 記


今回も編集作業に手間取り、発行が遅くなってしまったことにお詫び申し上げる。梅雨明けから続いている関東での猛暑は、87日の「立秋」の日には、南下した前線の北側の涼しさで最高気温が一気に10度以上も下がって、肌寒いくらいであった。本日未明に関東に接近した台風も影響は少なく、風も弱くなり、西には青空が見えてきている。近所では 青い柿の実も大きくなり始め、自宅のミカンも目立つようになってきた。あまりの暑さに外出も控えていて今回の画像は自宅と近くのものでご勘弁いただく。暑さが戻るようでしばらくは辛抱も続くが、実りの秋も近づいている。一昨日の涼しさの中では、虫の音も聞こえてきていた。


 

火星は七月末日には「最接近」となり、前後の数日は天候も良く記念観測が出来た。10cm屈折での画像も得られたので、解像度は低いが、ごらんいただく。眼視観測では、大きく明るい火星面を眺めることが出来たが、暗色模様はまだ淡く、ほとんど捉えることは出来なかった。


 

火星は八月にはまだ「やぎ座」で逆行を続けていて、28日に「留」となり順行に戻る。月末でも視直径は20秒角を上回っていて、大きな火星を楽しめる。今後は赤緯も回復してくるので、北半球の観測条件もだんだん良くなる。ダストの晴れ上がりはもう少しかかりそうに思えるが、接近後の火星も、次回接近の観測の予習として、欠くことの出来ないものである。

9日記

火星課長 村上昌己 


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