年も変わり参月はじめの小接近が間近となりました。火星は壱月25日にはしし座で「留」となり逆行に移って、いよいよ近づいてきています。一月末で視直径は11.8秒角に達します。今回接近の最大視直径は13.9秒角ですから、観測絶好期に入っています。

 一月中には、国内をはじめ、アメリカ・ヨーロッパからの観測報告者は増加しており、南中高度の低いオーストラリアからも入信するようになりました。寒気厳しく、シーイングにも恵まれない季節ですが、観測に拍車をかけ報告をよろしくお願いします。

 

 一つお断りをしておきます。『天界』の編集部の意向で、「火星課だより」の和文の観測レポートは、『天界』次号の二月号までは観測レポートが掲載されますが、三月号からは予報と報告者名だけとなり、観測概況・レポートは割愛されることになります。接近を控えて増ページならまだしも、減ページとはおかしな事ですが、そういう考慮はなされない模様です。

 和文LtEにも書きましたが、火星課は他課と違い接近期、シーズンオフでは分量が違うのですが、『天界』編集部から一様に各課からの報告のページ数は三ページ程度と強制的な制限がかかり、火星課では接近期を控えてそれだけのページ数では観測レポートが入りきらないために必然的にこうせざるを得ない次第です。『天界』の読者の方はどうぞご了承の上、ウエッブページの方でご覧ください。

 

2012年一月25

OAA火星課長 村上 昌己


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