LtE in CMO #261

From Kuniaki HORIKAWA


●・・・・・・・・・ご無沙汰しております。いつもながら、返事が遅れ申し訳ありません。

 

 Dobbins氏の土星情報、ありがとうございました。

 

 最初、拝見した時は「大気差」の効果によるものと思いました。木星の場合でも、低高度の画像ではベルトの南北で色調が異なることがしばしばあります。しかし、原稿を読むと、その可能性は否定されています。この現象が何らかのイリュージョンであるのか、真の現象なのか、両面から考える必要があると思われますが、私の乏しい知識では判断がつきかねます。

 とりあえず、私の知り合いの専門家にどんな可能性が考えられるか、問い合わせてみます。また、62日に月惑星研究会の例会があります。

話題にすればいくつかのアイデアが期待できます(仕事の都合で出席できない可能性大ですが)し、61516日は木星会議ですので、日本でそのような画像が得られているかどうか、情報をあつめてみますので、今しばらくの時間をいただけませんでしょうか。よろしくお願いいたします。

 (272002 email)

 

○・・・・・・・・・・ご無沙汰しています。

 

Peach氏のアドレス変更の件、ご連絡いただき、ありがとうございました。

 

Dobbins氏による土星A環の着色現象の件、遅くなりましたが、2日の月惑星研究会の例会と、1516日に和歌山県のかわべ天文公園で行われた木星会議で、意見を集めて見ました。

 

残念ながら、同様の観測例は見つかりませんでした。また、原因については、予想通り、大気差か、光学系の収差によるものという見解が大勢を占めました。

 原稿によれば、観測された時の土星の高度は十分に高いとのことですが、それでも大気差の影響は免れないとのことで、特にCCD画像での観測例は、画像を強調処理していますので、微小な大気差が見えているのかもしれません。

 

これではつまらないので、仮にこの現象が実際のものという前提で、意見を求めたところ、唯一、長谷川均氏が、環の氷粒子同士が衝突して微小な破片により太陽光の散乱の様子が変化すれば、ひょっとするとスペクトルが変わるかもしれないという可能性を指摘してくれました。

 もし、そうならば、着色部分は環の自転とともに移動するでしょうし、時間の経過とともに拡散して行くと思われます。そのような変化が捉えられれば、面白いことになるかもしれません。

 

以上、簡単ですが、これまでに得た情報をお伝えいたします。不明な点があれば、お知らせください。

 (202002 email)

 


堀川 邦昭 (Kuniaki HORIKAWA 横濱 Kanagawa)
Director, the OAA Jupiter/Saturn Section

77943814@people.or.jp

http://www.people.or.jp/~kuniaki/english/index.htm


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