IAUシンポジウムNo.257 "Universal Heliophysical Processes", at Ioannina, Greece, Sep 13-21, 2008 出席日記 9月13日(金) 夜21時55分成田発のエールフランス便で 出発。パリ=>アテネ=>イオアニナ、という 経路で、目的地には14日現地15時40分着の予定。 ということは、時差6時間を考慮すると、 日本時間21時40分着だから、ほとんど24時間 かかることになる。 実は日本の方は、岡山で天文学会秋季年会 3日目だったので、岡山のホテルを朝の 8時ころ出発し、午前中は年会に出てから 午後1時半に会場を出て 成田に向けて出発した。したがって、 ホテルを出てからの時間で言うと、 実に38時間経っていることになる。 今回は出発間際は本当にしんどかった。 体力の限界を痛感。というのは、 直前に岡山で天文学会があり、その 出張とギリシャ出張を連続して行う 必要があり、岡山行き出張直前は 両方の準備をしなければならなかったため。 しかも岡山に行く直前の日 (天文学会1日目(9月11日)は 専攻長会議のため学会は欠席して 京大で一日中仕事) も色々あって本当にしんどかった。 午前中にはJAXAの間宮副理事長と 小澤理事の花山天文台見学 (お二人の熱心な質問で、 なかなか楽しい見学案内だった)、 昼食は宇宙ユニット長の小山さんも 一緒の4人の昼食会、専攻長会議の後、 夕方5時半〜6時半は 京都大学国際シンポジウム(学術映像シンポジウム) の第1回実施委員会、その後、百万遍の新しい店で 懇親会(伊谷原一教授(野外研究センター: サル学の伊谷純一郎博士のご子息、 分野もやはりチンパンジー研究とのこと)、 荒井准教授(情報学研究科:ただし農学博士)、 山下さん(博物館)、新井さん(アジアアフリカ 地域センター)ーこの懇親会も学際的で 楽しかった)。学会準備のために、 (残念ながら)8時すぎに抜けだして、 花山天文台に行き、森田君と学会発表の 打ち合わせ。家に帰ったら、午前1時で、 それから、自分の発表準備と、ギリシャ出張準備。 結局、すべて未完のまま、3時にダウンし、朝6時に 起きて再び準備開始。結局、12日の天文学会午前の セッションを欠席して準備し、ようやくぎりぎり、 発表準備と出張準備が完了したというわけである。 12日は、評議員会(昼)、午後のセッション (太陽:飛騨ーひので共同観測の成果発表、 全体のイントロ役で久しぶりに発表)、 総会、林賞講演会(嶺重君)、のち、 懇親会は満員で出席を断られ(こんなのは 初めてだ、やや怒り気味)、草野さん、佐藤修二さんと ローカルに小懇親会、のち草野さんと学術創成の今後の プランの打ち合わせで、新田伸也君の一本書こう会には 出れなくて申し訳ないことをした。 12日の夜はギリシャでどこに泊まるのかなどチェック。 そしたら、到着予定日が一日早いことが判明。 急いでLOCチェアのNindosさんに宿泊追加のお願いの メールを送る。実は帰りも一日遅いことが判明。 最近はこんなことばっかりだ。 9月14日(土) アテネ空港内で、Hasan さん(インドのIndian Institute for Astrophysics 所長)にばったり会うが、 イオアニナ行きの便が違うので、ゆっくり話を している暇なし。で、一人で昼食を食べていたら、 隣にどうも Gosling さんらしい人がいる。でも、しばらく 本当かどうか不明で、10分後くらいに勇気をふるって 問いかけたら、やっぱりGosling さんだった。太陽風中の リコネクションに関していろいろ教わる。いわく、 高エネルギー粒子はない、これは磁気圏太陽側のリコネクション と同じ、お年は70歳とのこと、バークレー出身、磁気圏の X線で学位をとったらしい(ならば、ツルタニさんの少し上か)、 ポスドク時代に米国で西田先生に会われたとのこと、などなど。 アテネ空港の待合室には、他にMelroseさん、八代君、成影君 もいて、話がはずむ。Ioannina 行きの飛行機は小さかったが、 無事到着。イオアニナ(Ioannina)は、海岸べりだと 思っていたら、何と湖のほとりだった。 ギリシャの内陸部の都市である。 Ioannina空港はまた格別に小さな空港。そこに、IAUシンポジウムの LOCの人がバスで迎えに来てくれていて、助かった。 ホテル・アレクソスまで送ってもらったあと、 夕方6時半にMelroseさんらとタクシーでシンポジウム会場 (Ioannina大学)へ。4人で一人2ユーロ(〜300円)くらい。 レジストレーションを済ませ、 レセプション会場では寺沢さんにも会う。 会場でインターネットが使えることがわかり、 すぐにチェック。ホテルでは使えないため。 そしたら、家内からメール。珍しい。 何かと思ったら、何と、茜の指定校推薦が通りそう とのこと。関西大学社会学部。 学力では到底受かるはずがないので、びっくり! クラブ活動が評価されたのかな。 すぐに congratulation !! と返事。 レセプションでは、もっぱらHasan さんと議論。 今度の12月にインドの会議に出ることもあるし、 Hasan さんとは20年ほど前からスピキュールや flux tube (convective collapse) の研究の関係で 良く(名前だけは)知っていたので、旧知?という 関係でお互い親近感がある。先日も、中国雲南で 少し会ったし、その前は、昨年タイのバンコックで のAOGSで会って少し話をしていた。 9月15日(月)シンポジウム1日目 折角早起きして7時から朝食をとったのに、 バスの降り場がわからなくて、オープニングの 9時に10分ほど遅刻。Gopalswamyさんのウェルカム アドレスの最中に到着。そしたら、SOC-co-chair の 一言がまだで、Gopalさんの後に一言言えとのことで、 檀上に上がって、本当に一言、 「Gopalswamy san によれば私はFarEastを代表している とのことで、ここに来れて嬉しく思います、 LOC、SOC、会場の皆さんに感謝します」 気の利いたことは言えなかったが、 まあ、落ち着いて話せたし(短いから当たり前か)、 だらだらと長い話よりはベターだろう。 最近はだんだんこんな機会も増えてきた。困ったものだ。 シンポジウムは、ギリシャ代表のAlisandrakis さんが が実質しきっている感じで、それを受けてLOCチェアを Nindos さんが引き受けているという模様。Alisandrakis さんが檀上で、スピーカーのすぐ横で 最初のチェアマンをしきっているのはちょっと異様な感じ。 最初のスピーカーはフランスのBonnetさん。スペースサイエンスの 今後の50年という話。70歳とは思えない元気な講演。 永遠の青年という方である。内容は、一般的でわかりやすく、 最後は、solar probe, solar orbiter (out-of-ecliptic mission), interstellar probe に対する期待を述べておられた。 後で、solar orbiter のことを聞くとまだ決まっていないので、 色々あるとのこと、SolarCとの関係も微妙である。 ご本人は out-of-ecliptic mission はぜひやるべきで、そういう 計画を応援したいとのこと。ただし、SolarC が solar orbiter に影響を与えるとなると、自分の立場では意見を言うのは 難しい(が、本音は、SolarCのA案に大賛成とのこと)。 Beerが地球と惑星の気候変動のレビューをする。 大変わかりやすい。ただし、宇宙線と雲の相関の話には 懐疑的。今回、Svensmarkは結局、キャンセルしたが、 旗色が悪いと思ったのか? 次のUsoskinが気候変動に対する宇宙線の効果、 太陽活動の影響の話をしたが、Beerに遠慮気味で自信なさげ に話す。ちょっとがっかり。 Space Weather session では私が司会。 Girishの話がおもしろかった。solar magnetic field amplification factor (= Btoroidal/Bpoloida =AAmax/AAmin) が巨大磁気嵐の発生頻度と相関が良いとのこと。 黒点数の絶対値ではなくて、上記の比が、経験的には 重要とのこと。ただし、私にはその物理的な意味がまだ 良くわからない。(聞いたら、いろいろ教えてくれたが、 理解できなかった。(2日後の補足)黒点数が多い方が どうやら1黒点あたりの磁束が小さくなるらしい。 磁気嵐の強さは磁場強度や太陽風速度などに関係してくるから、 1黒点あたりの磁束が大きい方が、激しいフレア、つまり 激しい磁気嵐が起きるということか?) 夜は、Alisandrakisさんの家で、 welcome party (SOC,LOC、 重要招待客15人くらいが呼ばれて来ていた。日本人は私だけ)。 山(丘?)の中にあるすごい一軒屋。景色が素晴らしい。 道路は未舗装。良くぞこういうところに住もうと決心したものだ。 party ではもっぱらBonnetさんとよもやま話。Lyα imaging の重要性をいろいろ聞く。何人かに、関西TVの宙に浮くコマの 番組のビデオを見せる。日本語がわからなくても おもしろがってくれた! 9月16日(火)シンポシウム2日目 HowardのCMEの話はステレオの結果があまりなくて、ちょっとがっかり。 そもそもステレオミッションはあまり成果があがって いないのではないか。(と、後で、Schmiederさんと議論) JardineさんはStellarMassEjectionの話。stellar prominence の観測がどんどん出てきているという話で、きれいにまとめて いたが、女性の魅力をふりまく講演で、ちょっと違和感。 昨日これなかったSchmiederさんが太陽のプロミネンスの話。 ボールドパッチを含むプロミネンスの3次元磁場構造モデルが 観測と良く合うという話と、後半には emerging flux triggering の話。Chen−Shibataの論文を引用しつつ議論し、最後には 3次元のMHDシミュレーション研究も披露。なかなかおもしろい。 Schmiederさんのグループはいつも良くやっていると感心。 八代君はあれだけ色々統計的研究をしているのだから、もっと 胸をはって研究成果のおもしろさをアピールすれば良いのに、 自信なさげにつまらなそうに発表するから、あまりおもしろくない。 あれでは聞いている人も八代君を自分のグループに 引っ張ろうという気にはならないのではないか。 成影君の方は、話の仕方がたどたどしくはあるものの、 「こんなにおもしろいことを見つけた」という気持ちが表れていて、 はらはらしながらも、(細かいところには問題があるものの)、 全体的には良かった。3連続衝撃波の新聞記事が、福田退陣の ニュースと一緒に報道されたというくだりには、笑いが起きた。 あれで聴衆の心をつかんだようだ。 成影君の話のあと、会議場でインターネットが使えるようになり、 メールをダウンロードしようとするが、3MBの添付ファイルが 引っかかって、なかなかできない。3MB寸前まで転送して、 落ちること、3度もあり、セッションどころではなくなる。 (後で見ると3MBのファイルはジュニアキャンパスの 出席者名簿。こんなので、ひっかかるとは) 昼休みに寺沢さんに、大きなファイル(と言っても たかだか100KB以上)はスキップする方法を教えてもらう。 午後の私の講演の直前のGoslingの講演はおもしろかった。 太陽風リコネクションは、基本的に low beta で起こる。 quasi-stationary, energetic particle はない、反平行よりは シアー磁場の方が一般的、など。slow shock or rotational discontinuity がはっきり見えている。 柴田発表は、ひのでによる Discovery of Chromospheric Anemone Jets as Evidence of Ubiquitous Reconnection in the Solar Atmosphere という話。質疑応答を入れて 15分の contributed talk (SOC co-chair なので、招待には しなかった。)以前のpptファイルを 編集し発表。新しい話は西塚君のApJLetの巨大ジェットの リコネクションとアルフベン波の発見の話。Shibata-Suematsu (1982) の結果がCaジェットの長さー速度関係を説明するという 話を入れようかどうしようか迷ったが、結局入れた。ついでに 1982年の4論文全部の宣伝もした。(これでちょっと笑いを とろうと思ったが、あまり笑いが取れず。) まあ、聴衆を見ている限りは、真剣に聞いてくれた模様。 後で、Schmiederさん、Bonnetさん、Thejappa さんが おもしろかったとほめてくれる。(Thejappa さんは、10年以上前、ニューハンプシャーでの ゴードン会議で一緒にピンポンをした仲。 10年ぶりの再会。) 質問は3件(Schmieder,Melinikov,Vlahos) 夜はタクシーでホテルに帰ったのち、同じホテルの Schmiederさん、Kimさんと近くのレストランで夕食。 ポークステーキと野菜サラダ。わりといけた。 アメリカよりよほど良い。 9月17日(水)シンポジウム・エクスカーション この日は朝から夜までエクスカーション。 どこに行くのか全く知らないまま参加。 15ユーロ。ホテルから歩いて10分ほどの 公園に集合しバスに乗る。 最初の訪問地はDodona. 内陸地帯。周りの山々は1800mクラス。 乾燥しているのか、はげ山が多い。 人間の伐採のせいだとか。 古代(2000年?ほど前)の円形劇場の遺跡がある。 その他、ギリシャの神々を祭った 神殿(寺)など。ゼウスの名前がさかんに 出てきたが、こちらはすぐゼウス・コードを 思い浮かべてしまう。職業病だ。 石でできた建物も風化のため、 ぼろぼろになった遺跡と化している。 ギリシャのような乾燥地帯でも こうなのだから、日本ではもっと 風化が激しいだろう。とすると 日本に古代の遺跡があまり見られないのも 納得というもの。 のち、ローマ時代の遺跡Nikopolisへ。海のほとり。 後で聞くと、クレオパトラ軍が敗れた ところだとか。この辺からようやく イオニア海が見えるようになる。 昼食はサンドイッチ一つと水。 バスの中では寺沢さんとよもやま話に 熱中し、観光はうわの空。 ただ時折外を眺めると山の中も なかなか風光明媚なところが多し。 最後の訪問地は海岸リゾート。Parga。 残念ながら水着はもって来なかったので、 ビーチの横の屋外レストラン アイスティーを飲みながら、寺沢さん、 Hasan さん、Davilaさんらと、歓談。 私以外はビール。風が心地良い。 海もきれい。なかなか良いところだ。 のち、海岸横の丘の上の城跡を散歩。 これもなかなか良し。最後は、 港の横のレストランで、 寺沢、Gopalsway,Hasan,Thejappaの 各氏と簡易夕食。ミンチのスペゲティ。 まあまあ。このときはワインに参加。 インド人グループとの交流が進んだ。 帰りのバスではすっかり寝てしまった。 9月18日(木)シンポジウム3日目 午前最初の講演は H. Karimabadi による磁気リコネクションの理論の レビュー。粒子、ハイブリッドなどのシミュレーション の研究の紹介が主だが、secondary tearing によるプラズモイド生成が強調される。 おもしろい。早速手をあげて質問 「プラズモイドはリコネクションレイトの 時間変動に関係しているか?」 答え「その通り! プラズモイドのダイナミックスは 重要」。私がこれまで主張してきた考えと 同じ線上の話で、仲間が増えた気分で嬉しい限り。 午後の最後の方で、 Terasawa さんの招待講演 Astronomical shocks。 台所のショック(水の壁)から始まり、 流星のショック(これが天文学的には最少の ショックだそうだ)、超新星残骸、最近発見された 140年前の銀河系中心のSNR(OurGlaxyで史上最も 最近の超新星)も紹介(知らなかった)、など前半は ショックの観測の博物学、後半でショック加速理論の レビュー。さすが寺沢さんで、分かりやすいおもしろい講演。 私もこういう一般的な講演内容にすべきだったかと 聞きながら反省。(火曜の講演は、ちょっと、 おたくすぎたか?) 夜バンケット。その前に 寺沢さんとIoanninaの町中散歩。 お城の周辺と湖のほとり。 なかなか景色がきれい。 近くに見えている山は 1800mとか2000mもある。 Ioannina そのものの標高は480m。 その割にはちょっと寒い。 寺沢さんのご家族の話をいろいろ聞く。 双子のお嬢さんが、共に東大工学部の 大学院にいるとか。うちの娘共と エライ違いだ。(何しろ、うちは 2番目の茜が「大学」に推薦で行けそう なことになって大騒ぎしている くらいだから、、、) バンケットは立食ではなく、 テーブル形式。隣に寺沢さんと Petrovayさん。向いに Spangler さんと Beerさん。Petrovayさん(ハンガリー)とは ダイナモ理論研究について色々教わる。 (Schusslerの研究によると) 11年周期の極小期の時間が長いと次の 極大期の黒点数が少ないのだという。 ならば、今回の極小期は平年より長いので、 次の極大期は黒点数が少なくなって Dikpati の予言はあたらないことになる。 ハンガリー語の語順は日本語と全く 同じことが判明。 I Japanese am. I Japanese am not. to school => school to など色々試すと確かに同じ。 やはり同じ系統の言語 なのだろう。 途中から、SOC co-chair 代表の Gopalswamy さん司会のショー。同じ co-chair ということで 私とWebbさんも一緒に前に立つ。LOCの人々への 感謝の会だ。Co−chair 3人で60ユーロ出して、 10人くらいのLOC関係の手伝ってくださった 人々にお礼のギフトを手渡すセレモニー。 Gopalswamy さんが一人一人名前を呼び、 どんな手伝いをしてくれたかおもしろおかしく 説明し、私とWebbさんが交代でギフトを 手渡していく。10人分やるのに、30分以上は やっていたのではないか。大いに盛り上がった。 Gopalswamyさんの司会(エンターテインメント)の 能力も大したもんだ。なお、このIAUシンポジウムは Gopalswamy さんがIHY活動の一貫として 企画し、開催場所は中央ヨーロッパを色々探した 挙句に、NindosさんとAllisandrakis さんが引き受けて くれたとのこと。(私は知らないうちに SOC co-chair にされていた! もちろん、メールくらいは来て、 OKと返事したのだろうけど、記憶には残らなかったのだ。 何しろ昨年、IAUのホームページでこのシンポジウムの 開催を「知り」、こんなシンポジウムがあるのか? と内容を見はじめ、SOCは誰かなと見ていたら、何と K. Shibata があるではないか! しかも、良く見たら その横に co-chair と書いてある!! というわけで、 2重にびっくりしたという、いわくつきのシンポジウム。 そういえば今回もSchmiederさんから 2010年のSTP12@BerlinのSOCに私が入っていると 聞かされた。これも「えっ?」。) バンケットはその後、ギリシャ民族音楽に合わせて踊りが始まり、 シンポジウム関係者も踊りまくって、何と午前1時くらいまで 延々と続いた。ちなみに、今回は私は遠慮。 ギリシャの音楽は、アジアとヨーロッパの中間という 感じだ。ときどき日本の民謡を思わせるような 歌もあった。 9月19日(金)シンポジウム4日目 午前中、メールを読み書きしながら、半分うわの空で セッション講演を聞く。(今回はホテルで インターネットが使えないので大変。 会場でメールの読み書きをしなければならない。) Galand : Comparative planetary aurora がなかなか楽しい。惑星オーロラの軟X線は イオンの衝突により、 酸素7回電離=>8回電離の遷移で出るのだそうだ。 初めて知った。(電子は制動放射) Romania の Cristiana Dumitrache さんから ひので観測で推薦の手紙を書いてくれと 頼まれて、協力。 早速、向こうが書いた 推薦文のワードファイルに 署名のデジタルファイルを貼りつけて渡す。 最近はいつもこの方式。 D. Webb さんが、space weather modeling の ポスター発表に強い興味を示す。 一つにはこのフレア(2006年12月13日)が 強いGLEイベント?だったからだとのこと。 ポスターや画像、ムービーを送ってほしいとのこと。 IHYのHPに載せて良いか?とのこと。 帰ったら草野さんらに相談である。 ポスターは最初の二日は貼るのを忘れており、 後半二日間だけだったが、それでも結構 反響があり、びっくり。みんな面白がってくれた 模様。ちなみにその関係で、Lugasさん(Hawaii, ただしMichiganのManchesterが supervisor とのこと) のミシガングループの講演pptファイルを もらった。良くやっている。ただし、太陽半径1.1倍の ところから。ヘリカルなフラックスロープでなくても CMEが起きて地球に影響という話。 その他の講演でおもしろかったのは、 Spangler (U. Iowa) : radio observations of coronal Faraday rotation 太陽半径の5倍くらいのところで、CMEの磁場構造が ヘリカルであることがわかったとのこと。 最後の招待講演は、東大教養の鈴木健君。 Suzuki (U. Tokyo) : From solar wind to red giant winds 良くやっている。ただし、ムービーは早すぎ。 夜20時ころ出発だが、夕方17時すぎ頃、 ロシアのKimさんと一緒のタクシーで、 早めにイオアニナ空港についたら、何と鍵が閉まっている。 空港なのに、周りには何もない。 無理やり開けてもらって、真っ暗な待合室 で仕事(学術会議天文学将来計画書の太陽の項の 原稿書き、ようやく完成)。 21時すぎにアテネに着き、Kimさん、Webbさんの 3人でタクシーでアテネのダウンタウンのホテルへ。 運転手は3人だから3人分払えという。一人ずつ それぞれが30ユーロ払えというのだ。 異様な雰囲気となり、反論すると、 ノーイングロ! それで交渉。 結局、3人合わせて40ユーロでOKとなり、私は真っ先に 降りるので、Webbさんに15ユーロ渡して降りた。 さて二人はその後大丈夫だったろうか? 泊まったホテルがまたくせもの。 インターネットが使えない。 使えるということで予約を頼んだのに。 (日本円で8800円のホテル) 旅行会社の渡部さんに文句を言っとかないと。 部屋のドアまで、なかなか開かなくて、 しばしボー然。プリーズヘルプミー!と思わす 受付のおっちゃんに怒鳴り込み。 とんでもないホテルだった。 9月20日(土)移動日 朝4時に起きて、4時半にタクシーで出発。 アテネ空港には5時前に到着。何と55ユーロも取られた。 夜間料金は倍だとのこと。なんやねん、これは! 忘れずに領収書はもらう。 パリ空港て乗り換え。その間、インターネット(無線) を(さんざん苦労して)使い(もちろん有料)、 ようやく昨日完成した原稿を送付できた。ほっと一息。 帰りの飛行機の中では、インディージョーンズの 最新作を見る。結構おもしろかった。 9月21日(日) 朝8時半すぎに関西空港の到着。そのまま自宅には 帰らず、花山天文台へ。 京大ジュニアキャンパスのため。14時〜15時45分。 どしゃぶりの雨のため、本館から出ることすらできず。 ずっと本館で講演、解説、ビデオ上映など。 でもそれなりに楽しんでもらえたよう。 その後、Zhangさんとスピキュールの議論、 西塚君と論文の議論をしたのち、夜の8時ころに ようやく帰宅。何と「晩ごはんはないよって 言ったじゃない!」。再び晩ごはんを買いに外出。 最後までハードな出張だった。