このWebページでは、私たち 2007 年度夏の学校事務局が提案をするに至った経緯や、この提案を実現する意義、また、総会での質疑応答を元にした Q&A が記してあります。

アンケートに回答する前に、必ず読んでください。

2007 年度夏の学校事務局からの提案

  1. パラレルセッションを現状の 2 つから 3 つにし、併せて日程を 4 泊 5 日から 3 泊 4 日にする
  2. ポスターセッションを各分科会ごとに戻す
  3. シングルセッションを公募制とする

提案をするに至った経緯と意義

1. パラレルセッションを現状の 2 つから 3 つにし、併せて日程を 4 泊 5 日から 3 泊 4 日にする

近年の夏の学校は参加者が次第に増加 (下図参照) し、これに伴って多くの分科会が慢性的な時間不足に悩まさるようになりました。この慢性的な時間不足によって、例えば、

といった問題が起きています。

参考:参加人数の推移

参加人数の変化

この慢性的な時間不足は例年問題視されてはいましたが、根本的な解決のためには絶対的な時間枠の増加、即ち「2 パラレル・4 泊 5 日」という夏の学校の日程の大原則に触れることが避けられないことから、対処が見送られてきたのが現状です。

また一方で、近年多くの分科会では扱うテーマが多岐に渡り、かつ複雑化してきており、1 つの分科会が各テーマごとにいくつかに分かれたり、そこから新たに分科会が作られることが今後予想されます。実際に今年度の夏の学校では、太陽・恒星分科会の一部を取り込む形で系外惑星分科会が新たに立ち上がり、その分必要な時間も増加しました。その他にも、例えば、

(例 1) 「銀河・銀河団」 「銀河・銀河団」+「銀河形成」
(例 2) 「観測機器」 「地上観測」+「飛翔観測」

といったケースも、将来的には起こるかもしれません。しかし、現状ではこうした分科会編成の発展を吸収する時間的余裕が全くなく、座長の皆様からこうした要望が出てきたときに対処する術がありません。

本事務局ではこうした状況を踏まえ、もはや「2 パラレル・4 泊 5 日」の形式は限界にきていると判断しました。

そしてこの懸案を解決するため、現在 2 つとなっているパラレルセッションを 3 つにし、各分科会の時間を従来よりも長く取ることを提案します。

実際にパラレルセッションを 3 つにして試しに時間割を組んだところ (以下参照)、3 泊 4 日の日程でも各分科会の時間を 1 ~ 3 時間程度延ばすことが可能であることを確認しています。

参加者にとっては、現行の 2 パラレル制に比べると参加できる分科会数が減って、夏の学校の目的の一つである広い分野の勉強という点でデメリットはありますが、本事務局は慢性的な時間不足を解決することのメリットの方が大きいと判断し、この提案に踏み切ることにしました。

さらに、3 泊 4 日にすることで、参加費を抑えるという点でも大きな効果が期待できます。

近年の参加者の増加に伴って大きな会場を備えた施設が必要になったこともあり、年度によっては費用がやや高めの施設を選ばざるを得なくなったことから、夏の学校の参加費は、その増加がしばしば問題になってきました。

3 泊 4 日の日程になれば、当然費用負担は減少し (下表参照)、この問題についても有効な対策になると考えます。

・参加費の比較 : 2007 年度夏の学校会場のケース
4 泊+懇親会 2 回 43,980 円
3 泊+懇親会 1 回 31,620 円

3 パラレル・4 泊 5 日にしてさらに内容の充実を図る選択肢もありますが、本事務局ではこの費用面のメリットを考慮し、最終的にこのような提案をさせて頂くに至りました。

2. ポスターセッションを各分科会ごとに戻す

現在の共通ポスター講演制度は 2003 年度より実施されました。

この制度は、それ以前の形式 (各分科会中でのポスター講演・天文学会と同じ形式) では、夏の学校会期末 (特に最終日) に割り当てられた分科会ではポスター講演後に十分議論をする時間がない、という欠点を解決するために導入されたものです。また、ポスター講演をある時間帯に固めることで、より高い宣伝効果を狙う意味もありました。

しかし、以前のポスター講演制度にも、参加者・座長の双方にとって、内容面で次のような大きな利点がありました。

・座長にとって
各分科会ごとに、口頭・ポスターの両発表を含めて同じ分野をまとめることによって全体の流れを作ることができる。また、口頭発表の申し込みが極端に少なかったとしても、ポスター発表 → 口頭発表の振り替えが柔軟に行えるなど、運営面での自由度が増す。
・参加者にとって
関連した話題が続くため、発表者にとっては前後の話の流れにおける自分の研究の立場を明確にでき、同時に、研究の前提となる知識を直前の講演と共有することで、発表が容易になる。また、このような流れのある発表は、聴講者にとっても聴きやすく分かりやすい。さらに、前後の発表に関連した質問も出せるため、議論が活発になり、その質も向上する。

そこで本事務局では、前述した共通ポスターセッションの利便性よりは、以上のような質の面での利点を重視し、ポスター講演を分科会内で行う形に戻すことを提案します。

問題視されていた以前のポスター講演制度の欠点は、ポスター講演をできるだけ分科会の時間帯の前の方に持ってくることを義務付け、さらに最終日に割り当てられた分科会は二つに分割し、最終日の前日午前にポスター講演を済ませることで、相当程度改善できると考えます。

また来年度の夏の学校では、フリーポスターディスカッションでの議論を円滑にするために、あるいはポスター宣伝講演以外にポスターに興味を持つきっかけとするために、各発表のアブストラクト集を作成・配布することを計画しています。加えて目に付きやすい場所をポスター会場とし、フリーポスターディスカッションの時間も従来通り確保するなど、この提案以外にも様々な形でポスター発表の充実を図る予定です。

3. シングルセッションを公募制とする

前述したように多くの分科会が慢性的な時間不足に悩まされる中、天文学と社会 (天社)・天文学の舞台裏 (舞台裏)・事務局企画の 3 つのシングルセッションは、それぞれ 2 時間ずつの時間を毎年割り当てられています。しかしその中身を見ると、テーマがお互い似通っていることがしばしばで (以下のリンク参照)、お互い独立して開く意義が薄い年もありました。

本来なら、参加する側にとって他に選択の余地がないシングルセッションは、参加者の多くが興味の持てる、それぞれ独立した内容であるべきものでしょう。

また従来は、有志レベルでシングルセッションにふさわしい優れた企画を立ち上げても、それを受け入れるような枠組みが整っていませんでした。

そこで、シングルセッション間での内容の重複を防ぎ、また、天社・舞台裏の次期座長以外の方々にもシングルセッションを企画する機会を新たに設けることを目的として、シングルセッションを公募制とする本提案が持ち上がりました。この公募制の詳細については以下の図をご覧下さい。

シングルセッション公募制の概念図 (クリックすると拡大します)

公募制の概念図

天社・舞台裏も公募制に組み込んで同形式の企画書を提出して頂くことによって、もし他のセッションの内容と似たものであれば、その年に限って共同でセッションを開くことを事務局から提案するなどの、柔軟で効果的な対応が可能になります。

また、応募されてきた企画が多数の場合、若手の会会員の皆様が実際に参加してみたい企画を投票して頂き、その投票結果を選考の材料とします。こうしたオープンなプロセスを経ることで、より充実した、かつ関心の高いシングルセッションの開催が期待されます。

※図中にはタイムスケールが記してありますが、これはあくまで目安となる大まかなものです。従来のシングルセッションの座長団の仕事のタイムスケールとほぼ同じになるように組みました。具体的には、

を経て、従来各分科会が招待講師の選定・交渉に入っていた 1 月上旬頃までに、企画が確定するようになっています。

以上がそもそもの事務局提案でしたが、総会での議論の結果、来年度の夏の学校に関しては、3つのシングルセッションのうち、天社・舞台裏は従来通りとし、事務局企画のみを公募とする予定になりました。しかし本来はシングルセッション全体を公募制にする提案でしたので、今回のアンケートでは事務局企画枠のみの公募制移行の是非に加え、オリジナルの案についても皆様のご意見をお伺いしています。

それぞれの提案に対する Q&A

1. パラレルセッションを現状の 2 つから 3 つにし、併せて日程を 4 泊 5 日から 3 泊 4 日にする

(Q1-1) パラレルが 3 つになると色んな話を聞けなくなるのでは?
(A1-1) その不安はたしかにあると思いますが、極力みなさんの興味のある分科会はかぶらないようにプログラムを組み、さらに座長の皆さんには、同時に開催される分科会を考慮したプログラム編成をお願いする予定です。事務局で作成した時間割案は、過去のアンケートに基づいて、重複してほしくない分科会はできるだけ避けて組んであります。

2. ポスターセッションを各分科会ごとに戻す

(Q2-1) 共通ポスターでは他のジャンルを強制的にでも聞けた。これはある意味チャンスだったが、それがなくなると視野が狭くなるのではないか。
(A2-1) 参加者は興味のあるなしに関わらず、常にどれかの分科会に出席しているはずなので、他のジャンルの話を聞くチャンスは十分にあるはずです。また本事務局でも、ポスター会場を人目につくところに設定したり、その開場時間を長く取ったり、予稿集を配布したりすることで、皆様が多くのポスター発表に触れられるよう、積極的に努力する予定です。その上でポスター講演が各分科会に戻ることで、個別のポスター講演については参加者の理解が進むことが期待されることから、結果的に視野は広がる方に働くと考えられます。
(Q2-2) ポスターアワードはどうなるのか?
(A2-2) ポスターアワードの開催は、本提案とは独立な事項です。実際、来年度の夏の学校でもポスターアワードは開催の予定です。

3. シングルセッションを公募制とする

(Q3-1) 公募をするのは誰か?
(A3-1) 私たち夏の学校事務局です。その公募に対して若手の会の有志の方々が応募するという提案です。
(Q3-2) 申請者は何を提出するのか?
(A3-2) 事務局が用意する企画書のフォーマットに基づき、セッション名、テー マ、方針・趣旨、予定している招待講師、希望開催時間といった項目について記入して頂きます。尚、こうした事柄のほとんどは従来どの分科会の座長にも聞いていますし、その時期も従来通りです。天社・舞台裏の座長の方々に関しても例年こうした作業をして頂いており、新制度になっても、書式が変わる以外に変更点はありません。
(Q3-3) シングルセッション全てを公募制にした場合、企画書が 1 つも出てこなかったらどうするのか?
(A3-3) 天社・舞台裏に関しては来年度の座長に引き継ぎをしており、企画書に相当するものは例年通り出して頂く予定になっています。このため、この二つの分科会が従来通り引き継ぎをしていけば、毎年二つの企画はでてくるはずで、企画が全く出ない事態は起こり得ないと考えています。
(Q3-4) シングルセッションのテーマを絞り出すのは大変なので、公募制にすると時間が足りずにシングルセッションがなくなってしまうのではないか?
(A3-4) 十分な時間が取れるようなスケジュールを予定しています。大まかな手続きのタイムスケールは、シングルセッション公募制の概念図に記してありますのでご覧ください。また前項でも書いた通り、少なくとも従来の天社・舞台裏は企画を出してくる前提ですので、シングルセッションがなくなる恐れはありません。逆に、やりたいテーマがある方々に対する新しい窓口を作る提案だと考えて頂くのが適切かと思います。
(Q3-5) 応募された企画の中から次年度夏の学校のシングルセッションとして採用するものの選び方は?
(A3-5) 事前に似た内容の企画を統合などで調整した後、ウェブ上や若手の会 ML にて企画書を公開し、それを見て頂いた上で若手の会の会員の皆様に投票して頂きます。その得票数を参考に採用する企画を事務局で選考する予定です。また、応募枠と企画数が同じ場合には、無投票によって決まる可能性が高いです。
(Q3-6) シングルセッションの数は?
(A3-6) 今のところ、最低でも現在と同じ 3 つを確保する予定です。
(Q3-7) 仮に全てのシングルセッションが公募制となり、天社や舞台裏が落選してしまった場合、一度途絶えた分科会を再び作り直すのは大変だ。
(A3-7) 仮に全てのシングルセッションを公募制にする場合、天社と舞台裏の座長の方々に、従来と全く同じように活動して頂くことを前提にすることを考えています。このため、公募制になっても、天社・舞台裏の引き継ぎを従来通り行って頂くことになります。つまり、仮に公募で落選した場合でも、その年に天社・舞台裏の企画を出した人たちが、次の年の天社・舞台裏の責任者を選ぶことになります。そして、次年度以降も公募制が続けば、こうして選ばれた人たちに新しい天社・舞台裏の企画を出して頂き、公募制をなくして従来通りの形式に戻すことになれば、この人たちが天社・舞台裏の新座長となります。このように、一度落選したからといって、天社・舞台裏が途絶えてしまうような事態にはならないよう配慮することを考えています。