News 2022


 2022/2023年接近 ギャラリーページ開設

  皆様、いよいよ火星が朝空の「いて座」に見えるようになってきました。北半球では、まだ高度がなく観測は難しいのですが、南半球からは小さな視直径とは思えない画像が入信するようになりました。
  今接近でもギャラリーを開設して皆様から寄せられる画像をご覧いただきます。撮影された火星画像やスケッチを以下のアドレスに是非お送りください。

Mail to : cmo@mars.dti.ne.jp
(2月7日)


 朝空の惑星

  明け方の空で春から続いていた明るい惑星達の会合も、木星に追いついた火星との接近で最後となりました。6月には火星は「うお座」で順行を続けて、視直径も7秒角を越えてきます。今接近の観測期のスタートとなりました。

(6月10日)

  2020年同様のダストストームの発生

 9月23日GMT(λ=309°Ls)の観測で、Margaritifer SとAurorae Sの間が際立って明るくなっているとの報告が、沖縄の比嘉保信氏からありました。本州では曇天傾向が続いていて、確認できる観測はありませんでした。すぐに同人の皆様に連絡をして確認の観測をお願いしました。
 翌24日(λ=310°Ls)には天候が回復して画像の入信があり、ダストの拡がりの様子が判りました。その後も活動は続いて、26日(λ=311°Ls)には、東側はDeucalionis RegioからNoachisに、西側はSolis L周辺にも明るいダストの活動が共鳴して発生しています。
 9月28日現在のアメリカ側の観測からは、Hellas以東の拡がりは捉えられていません。西側はヨーロッパ側の観測が無く不明です。
 前接近のChryse-Xanthe付近で発生して拡がったダストイベント同様に、Valles Marineris にはダストが詰まり明るく見えているという状況で、季節も2005年(λ=308°Ls)や2020年(λ=313°Ls)と同様の時期で興味深く感じています。今後の発展の様子の追跡観測を強くお勧めします。
 

 村上昌己 (9月29日)

  エドムでの発光現象の可能性

  既にCMO#514 (10 April 2022) に「2022年 12月のエドムの発光現象に関して」として下記のリンクの記事を掲載している。1954年7月に佐伯恒夫氏が観測した怪光現象が再現する可能性があることが、2001年に予報をしてフロリダで観測に成功したウイリアム・シーハン氏から今年初めに知らされている。太陽光の反射現象として理解されているが、今接近では反射の条件などが当てはまる日本を含む地理的経度で、次の期間に観測される可能性がある。
  十二月3日から7日にかけて、日本時間の夕方から夜半前にかけての時間に、東の空に昇ってくる火星にエドムが見えていて、発光現象の観測できる可能性がある。下記のリンクには、2001年に観測された当時の様子や、今回の予報時刻などが紹介されている。掲載されている情報をご覧になって、是非、観測を計画して戴きたい。

  https://www.kwasan.kyoto-u.ac.jp/~cmo/cmo/514/2022-23_FC04.htm  

 村上昌己 (11月15日)

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