編 集 後 記



十月も暖かい日が続いていたが、中旬を過ぎて朝晩気温の下がる日が出てきている。関東南部では秋雨前線の影響で、九月・十月の日照時間が記録的に少なかったという。黒点観測も九月には13日間しか出来なかった。極小期で追跡する黒点の少ないことが救いの神である。

上旬に入った蓼科では紅葉が見頃だったし、最近では隣家のキウイ・フルーツが鈴なりで、柿の実も色づき始めている。我が家のミカンも黄色味が差してきて、夕暮れの早さと共に季節の進んでいるのを感じている。


 

天気の悪さで観測の機会は少ないが、火星はまだ「やぎ座」で足早に順行を続けていて、日没後の南東の空にある。一時の輝きはないものの、明るい星の少ない秋の星座の中では目立つ存在である。赤緯も上がって見える位置がずいぶん高くなってきている。

 18日には、夕方から晴れ間が出てきて、上弦過ぎの月が近づいている火星の姿が眺められた。雲に邪魔をされながらも火星を望遠鏡で眺めることが出来て、10cm屈折の240倍では、白く明るい小さな南極冠と、マレ・キムメリウムあたりの暗帯が認められた。視直径は13.5であった。だいぶ浮遊ダストは薄くなってきているようである。


ここでは上旬に蓼科で撮影した画像をご覧いただく。15cmニュートン反射での撮影である。

 十月20日記

 

火星課長 村上昌己 


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