編 集 後 記


今年の梅雨入りは、すでに始まっていた九州南部と四国地方の他は、六月11日に東北南部までが一斉に入梅となった。下旬までは晴れ間も出ていたが、月末頃から梅雨前線が北上して、九州で雨脚が強くなった。その後も前線は本州にかかり続けて、九州をはじめとして各地で記録的な雨量となり、大河の氾濫もあって、大きな被害が出ている。関東でも7月に入ってはほとんど晴れ間が無く、太陽観測すら出来ない。明け方の空に明るくなっているネオワイズ彗星の観望も適わず、カリフォルニア在住の先輩に頼んで姿を撮影して貰った。久しぶりに尾が延びている肉眼彗星の登場となっている。

 


 

火星は六月には、「みずがめ座」を進んで下旬には「うお座」に入って、午前二時頃にはだいぶ高度が高くなり観測できるようになっていた。視直径も12日には10秒角を越えて大きくなってきている。

下旬には、日本から見える経度で、ダストの活動が伝えられたが、観測できなかった、観測報告に纏めがあるのでご覧いただきたい。

中旬からは晴れ間が少なく、火星を覗いたのは四回に留まった。晴れの続いたのは一日だけで、20分インターバルの撮影が4回出来たのはこの日だけであった。

日食がらみで19日からは蓼科へも出掛けたが、夜は全く晴れ間が無く、15cm反射での観測は出来なかった。

七月10日記

 

火星課長 村上昌己 


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