編 集 後 記
関東南部の当地では、二月の末からだいぶ春めいてきて、日中は気温も上がって、朝晩も寒気にふるえることは少なくなってきた。三月五日には春一番が吹いて、「啓蟄」を過ぎて我が家の遅咲きの梅もひらきはじめた。ご近所でもミモザの花が咲きはじめ、デンドロビウムの蕾もだいぶ大きくなっている。
フキノトウも幾つか収穫できて、季節の味を楽しむことが出来た。暖かくなるのはあり難いが、花粉症の症状が出始めてうっとうしい日々を過ごしている。
火星は、朝方の空の「やぎ座」にまで進んで、金星と並んでいるが明るい金星に比べて、まだ見劣りがする明るさで、金星よりも低い高度にしか昇らないうちに夜が明けてしまう。
三月初めに自宅の10cm屈折を向けてみたが、円盤像には見えるものの低空の色分散とシーイングの悪さで表面の様子を垣間見ることは出来なかった。北半球では本格的な観測開始はもう少し先のようである。
三月10日記
火星課長 村上昌己