編 集 後 記


四月になって五日が「清明」であった。春も本番になり日脚も延びて植物たちが元気を取り戻し、新緑の季節になってきた。飛散している花粉もヒノキ花粉となり花粉症の症状は楽になっている。

今年の三月は、全国的にも記録的に気温が平年より高かったとのことで、当地では和泉川沿いでは、雪柳・白木蓮・連翹・辛夷・木蓮と季節の花の開花が続いて、染井吉野の開花も三月20日と早く、30日には満開を過ぎて散り始めていた。我が家のデンドロビウムも今年も花を付けてくれた。

 


 

天気の変化は定期的で、晴天の日の夕空には宵の明星が明るく輝いている。火星はプラス等級になって目立たなくなってしまったが、夕方の西空で順行を続け、三月末には「ふたご座」に入って、散開星団M35の北を通過して赤緯は下がり始めている。四月半ばには視直径は6秒角を下回るようになり、今期の観測も最終盤になってきた。

 

 

四月10日記

火星課長 村上昌己 


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