編 集 後 記


梅雨明けとなった関東地方では八月になっても晴天傾向が続いて、気温も高くなり内陸各地で猛暑日となるところが続出した。当地でも夜は熱帯夜が続いて寝苦しい夜になった。7日からは友人と計って蓼科の山荘へ避暑に向かった。5日には日本最高気温が更新されたが、7日になると南下してきた前線で曇天傾向になり、気温も低くなっていった。それでも下界では真夏日になっていたが、1400mの標高の山荘では最高気温が28℃程度にまで上がるだけで、朝晩はかなり涼しさが感じられて、夜も安眠できて快適な高原の生活でリフレッシュできた。8日からは九州で雨が強くなり、線状降水帯の発生もあり、鹿児島・熊本・福岡では被害の出るほどの記録的大雨となった。蓼科でも9日からは曇天傾向が続いた。12日には横浜に戻ったが、暑さはそれほどでもなく、このところは吹く風には涼しさが感じられるようになっている。

 


 

蓼科では行く時期により、その季節の動植物の様子が楽しめるが、年々植生も変わるようで、今回も山荘の庭に見慣れない植物を見たので調べてみたのが画像にあげた植物である。この季節のシモツケやホタルブクロの花は見られたが数は少なくなっていた。オミナエシもいつものように咲いていたが目立たなかった。小雨のあがった朝には、見慣れない蝉が山荘の手すりにとまって動かなかった。画像にして後から調べてみるとエゾゼミであることが、羽根の黒い模様の配置から同定できた。ミンミンゼミほどに大きなものであった。

 

 火星は、夕方の西空で目立たなくなっている。今回蓼科へ行った目的の一つに、夕空の火星の撮影があった。幸いに8日の夕方には西空は快晴になり、木々の間に沈んでゆく火星を薄明が終わるころに捕らえることが出来た。あまりの低空に今回の観測期の終わりが感じられた。

 

 

 

 

 

 

八月17日記

火星課長 村上昌己 


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