IWASAKI #218

Letters to the Editor


from Tohru IWASAKI in CMO #218

●・・・・・・・・この期間は比較的天候に恵まれ、かなり捗りました。人間というのは勝手なもので、晴天が続くと疲れがたまり、「そろそろ曇ってくれないかな」などと思ってしまいます。逆行が続く火星はどんどん南中が早くなり、今の観測場所では早々に電線が張ってあるところに突っ込んでしまいます。この頃は路地の奥まで自動車が入り込んで来るようになっていて、邪魔にならない場所を確保するのが難しくなっています。路地の更に奥へ30mぐらい観測場所を移さないといけないかもしれません。そうなると、望遠鏡を運び出すのが今以上にきつくなります。路上観測者の宿命かもしれません。

 新日本フィルが今年の九月から来年の六月にかけて、井上道義の指揮でマーラーの交響曲の全曲演奏に取り組みます(すみだトリフォニーホール)。第8番など大規模な曲は九州にいては一生聴けないかもしれないので、思い切って2番、5番、7番、8番、9番と五回分のティケットを確保しました。本当は十回全部聴きたいところですが、交通費や宿泊費がかかるのはともかく、休暇が足りそうにないので諦めました。マーラーに関しては再生装置にいくら金をかけたところで、生演奏には絶対にかないませんから、この頃自宅ではモーツアルトばかり聴いています。演奏者の編成が小さくなればなるほど、収録するマイクが音源に近付くことになり、生演奏よりも細かいニュアンスを聴き取ることができるようになります。聴きながら居眠りをするのが得意技です。

(15五1999)

岩 崎 徹 (T IWASAKI 北九州 Kitakyushu)