Ts #230
Letters to the Editor
from
Hitomi TSUNEMACHI
in CMO #230
●・・・・・昨宵焼津で火星や木星、土星にOr-4を初めて使ってみました(250倍)。それまでは大気の状態が悪すぎて、ここまで倍率を上げるとボケボケになってしまったのですが、昨晩はいい状態で見ることが出来ました。しかし、こんな小さな火星を追っているのですね。感慨深く何時までも眺めていました。
(27三2000 email)
○・・・・・・本屋で『横濱散歩』を買ってきました。身近すぎて、読んでいなかったのです。31日の「予習」の為に。『越前』はじっくり読んで、行った気になっています。25日の『総集編』に宝慶寺が出て来ました。雲水が歩くあの杉並木の道の映像は、いいですね。「越前陶芸村」と宝慶寺は、行ってみたいところです。「うるしや」はともかく。
Jjに昨日の獣医からの薬を飲ませようと思って、ふと悩みました。ひとつは心筋の薬(朝晩)、ビタミン剤4錠(朝2錠、夜2錠)、そしてもうひとつピンクの錠剤の名前を見て、手が止まったのです。「ステロイド剤なのです。体の何処かに炎症が起きているというのでしょうか。でも、これは肝臓に悪いのです。・・・薬は両刃の刃です。Jjには少しでも苦しまずに、一日でも長くいて欲しいと願っているのですが、それが却ってJjに無理を強いる事になるのではないかと思うと、昨日も帰り道辛くて悩みました。・・・
今雨が降っていますが、外は不思議な情景です。オレンジ色のフィルターをかけた世界が広がっています。それが次第次第に暗さを帯びてゆくのです。
(29三2000 email)
○・・・・・・前川さんは五十歳前後で辞表を叩きつけ教師を辞めた筈です。優れた「歌人」や才能ある「文筆家」になれる人はいいですね。西行は、夢の中。
(30三2000 email)
○・・・・・・NHKの加藤周一は、面白かった。日本語に特有な「曖昧なことば」や「カタカナ言葉」は、はっきり言わない事、独善的なナショナリズムを隠す事につながるという指摘。高橋真梨子や桑田佳祐のはっきりしない詞の好さに通じるのでしょう。中国人は大袈裟な癖、インド人は空想癖、日本人は物を隠す癖があるというのも面白いですね。「秘伝」が好きだとか。
(31三2000 email)
○・・・・・・Jjはもう目が見えません。器の中に足を突っ込んだりする事は少し前からあったのですが、今日確実に見えていないことがわかりました。小屋に入るのに頭をぶつけ、歩道の縁せきから落ちたのです。散歩でうちから出るとき必要以上に大きく飛び越えたのは、元気が出たからではなく、本能で身を守ろうとしたからでしょう。嗅覚だけを頼りに歩いています。
(1四2000 email)
○・・・・・・今さっき獣医から戻りました。案の定勝手に薬を止めていたことを叱られました。慈郎に悪い薬は処方していない、苦しまずに少しでも延命させるために薬を与えるか、もういいから死ぬまで飼い主が見届けるか、後は飼い主が選んで欲しいと言われました。
(3四2000 email)
○・・・・・・MPLとの交信企画は、29 Mar 2000, 10:00 AM PST (GMT−8 hours)に全て終えた(見切りをつけた)ようです。そして28 Marに新しい火星マネジメントと飛行企画オフィスを立ち上げたそうです。それに先立ち7JanにThe Mars Program Independent Team (MPIAT)というティームが発足しています。MPLの見切りのつけ方や、その原因についてはいまのところ見つかりません。
Mars Surveyor 2001-2003という計画では、まず2001年に火星への探査衛星打ち上げ、そして2003年に向けて着陸と移動探索を目指しているようです。
(3四2000 email)
○・・・・・・櫻は満開です。何もかまわなかったムスカリも、Jjのそばで青紫の花を咲かせました。
(8四2000 email)
○・・・・・・CMOのホープ岩崎徹(Iw)氏が、マーラーのコンサートで上京する機会に村上昌己(Mk)氏とお会いすることになり、私もお誘いを受けました。Iw氏は殆ど毎月、コンサートを聴きに上京されているようで、四月末も、既に予定が入っているそうです。Mk氏「なんだ、そんなに来ているの。Mn氏の耳に届いていないだけなんですね。」Iw氏も花粉症のようでしたが、スーツにネクタイという紳士スタイルでお元気そうでした。
お会いしたのは渋谷で、五島プラネタリウムにも立ち寄りました。とりあえずそのまま連絡通路から東急文化会館に入り、八階にあるプラネタリウムに直行。実に久しぶりだったのですが、全く当時のままの状態であったのに驚き、まるでタイムスリップしたような錯覚を覚えました。もっと古い時代に来ているらしいMk氏も、変わっていないことに驚いていました。静まり返っています。丁度投影が始まったばかりだったようで、プラネタリウムを見ることはできませんでしたが、折角だから天文博物館の中だけでも見せてもらいました。中も当時と変わらない状態でしたが、ただ村山定男氏が館長をしているだけあって、隕石や古星図の展示が充実していたのはさすがでした。たしかここには蠍の標本があったはず…、と探したら、本当にまだありました。Iw氏が何故?と訊いていました。
花粉症三人組は東急文化会館を出たあと、青山通りを表参道方面に歩き、漸く小さな喫茶店を見つけて入りこみました。この界隈は三十歳までのMk氏の古巣だそうですが、すっかり雰囲気が変わってしまったようです。喫茶店に入ったらクラシック音楽が流れており、Iw氏は「ここへ来てモーツァルトが聞けるとは思わなかった」と呟いていました。話し振りに特徴がありますね。CDをどっさり買い込んできたようで、バッグの中はCDしか入っていませんでしたが、それは「ほんの一部」で、別に「宅配で送った」そうです。スゴイ人ですね。予想通り。モーツァルトは、とうとう1000枚を越えたそうです。だいたい1800枚くらいのCDを所有しているとのこと。
さまざまな話で盛り上がりましたが、少し紹介しましょうか:オニのMnさんのことになると、Iw氏が身を乗り出しますね。「Mnさんは、すごいですよ。朝空が明るくなってからも、まだ望遠鏡にしがみついて火星を見つづけてスケッチをとっていたのです」「そうそう」「結構良く見えるんですよ」「それにしてもすごいですよね。火星の為に車の免許も取ったのですから」「それまでは奥さんの運転で天文臺にも行っていたんですよ」「でも、凄く飛ばすんですよね」「そうそう」「足羽山から三國まで三十分」「奥さんも飛ばすんですよ」「それにしても、Mnさんのスケッチは最近は雑になりました」「どうしてですか?」「丁寧に描いていると描ききれないのだそうです。だからスケッチは大雑把で、コメントをたくさん書き込んでいるのです。それも、全部英語ね」「これ(#229の図)なんかね、あとできちんと清書しているんですよ」「Mnさんの火星を見る眼は、心眼です」「え?」「ここ、これ普通なかなか見る事は出来ないんですが、あのかたは直視で見える」「そうです」「Mnさんの中には、火星の地図が全部入っています」「それも、あらゆる角度の変化があっても対応できるところがすごいのです。」
私は最近の太陽黒点観測スケッチをお披露目。お二人には身を乗り出して眺めて頂きました。「随分多かったんですね。」太陽面には15ものK点群がぞろぞろと出現しているときのもので、惑星用望遠鏡の素晴らしい解像力で眺めた感激は一入、このスケッチはとても記念すべきもののような気がしてきました。
Iw氏は、Tpさんは私の顔の額をもっと広く描いてくれないかナ、…最近とみに広くなってきたようなので(後半、一寸声が小さかった)、・・・私の顔は、額、眉の形、ひげ、でキマリ!、と仰有っていました。Mk氏さんも私のパジャマは囚人服のような横じまではなく、縦じま(さすがTファン)ですよ、とぼやいていました。Tpさん了解しましたか? 伝言です。・・・・
楽しい会合でしたが、羽田に向かうIw氏と渋谷駅でお別れして、Mk氏と二人で水道橋まで向かいました。懐かしい中央線です。どこまでも満開の櫻が、花吹雪でした。S社に寄って、Filterのことを見学したり機材を少々購入してきました(HM12.5mmはMk氏も求めていました。なにせ特価500円ですから。)
Mk氏はそれから九段高校天文部の年次総会出席で、九段高校の望遠鏡を見てみる?と誘われたのですが、Jjのこともあり、お別れしてきました。水道橋から帰るとき、東京ドームを目指すお客さんの波に遭遇しました。Y-G戦ですね。いえ、まっすぐ帰ってきましたよ。
Mk氏は昨晩3:30まで、今朝は8:00からInternet CMOにかかりっきりで、今日の太陽黒点観測も欠測せざるをえなかったそうです。頑張っていますが後数日待ってください、とのことでした。今夕も満開の櫻の元で「二次会」だそうですからね。
(9四2000 email)
○・・・・・・Jjが昨晩から何も食べず、今朝も好物のトーストにも反応を示さないでぐったりしていましたので気になり、四時間目の授業を終えたところで早退してきました。獣医に電話したらすぐ連れてくるよういわれ、2時過ぎに車を出しました。車まで抱えていかなければなりませんでした。血液検査では肝機能もかなり落ち、脱水症状になっていたようでした。静脈からではなく皮下に、栄養と水分補給の輸液と強心剤を注射しました。もはや経口投与はできない状態のようです。
これで一晩様子を見て、元気を回復できないようならもはや成す術はないので、後は静かに見守っていてほしいといわれました。・・・いずれにせよ、もう時間の問題のようです。せめて帰ってくるまで頑張って欲しいと願うばかりです。Jjは、いま玄関の中で、毛布の上で伏せています。・・・
・・・入院は勧めないといわれました。お別れをしそびれるかもしれないからというのです。一瞬先になるか、一週間先になるか、神様しかわかりませんとのことでした。明日は会議もあります。もし遅くなっても連絡をくれれば夜の10時にでも待っています、といわれました。・・・・
・・・・S社に行って驚いたのは、太陽観測機材について、メーカーはあまり積極的に取り組んでいないのではないかということでした。例えば、驚いたことに、ハーシェル(サンダイヤゴナル)プリズムを作っているメーカーが、殆どなくなってしまっていること。ついでにHMアイピースもないし、アイピースにつける「サングラス」も無いのです。PL法で事故がおきたときの保証の方が高くついてしまうので、メーカーが手を引いてしまったそうなのです。驚きました。
Day Star filterは、高価すぎて、とMk氏が言っており、お薦め品では無さそうでした。
(10四2000 email)
○・・・・・・今玄関で物音がしたので行って見たら、Jjが器からがつがつとトーストの残りを食べていました。一寸期待。
(11四2000 email)
Hitomi TSUNEMACHI (Yokohama Kanagawa) : hitomi@kh.catv.ne.jp