○・・・・・以前購入した『太陽に挑戦』のページをめくっていましたら、SoHOのEIT畫像について次のような説明がありました。
EIT(極紫外線撮像望遠鏡)による、さまざまな輝線で見た太陽紫外線像
A:青 8階電離の鉄(171Å) 100万度あたりの太陽大気を見ている B:緑 11階電離の鉄(195Å) 150万度 〃 C:茶 14階電離の鉄(284Å) 200万度 〃 D:赤 1階電離のヘリウム(304Å) 6万度 〃広視野コロナグラフ(LASCO)が見た外部コロナ:
CME=コロナ・マス・エジェクション(コロナ質量放出):巨大なフレア爆発に伴って、太陽からしばしば放出される巨大な風船状のプラズマの塊。
MDI=マイケルソン・ドップラー望遠鏡:可視光で太陽表面の振度を測定する事によって、太陽内部の温度構造を調べる事ができる。
○・・・・・西田氏からemailを戴きました。東京からでした。サンプリズムが五藤光学の倉庫の隅から出てきたから、確保しましょうか?というものでした。星祭りでがらくた市に出品するために整理していたところ出てきた、のだそうです。勿論、喜んでお願いする事にいたします。嬉しい限りです。
○・・・・・ 観測終了:汗だくになりながら、レンズをかばいながら、それでも細かいK点がばら撒かれるように見えますので、時間を気にしながらのスケッチでした。南半球のD群がちょうど、CM通過しているところでした。取り立てて目立った大型K点はありませんが、南北合わせて10群はあります。
暑さで頭がくらくらするほどでしたが、Jjはやはり私の気配がわかるのでしょう。観測を始めると足元に擦り寄って、ピッタリ体を寄せてきます。おかげで左手でJjを撫でながら、右手でスケッチでした。暫くすると満足するのか、Jjは日陰に入ったり小屋に入ったりしていました。観測が長引くと、その繰り返しです。
○・・・・・サンプリズムは、大きさは充分で、カメラは、多分アダプターが附くと思います。今日西田さんの口座に送金しました。
○・・・・・朝、Mk氏からCMO InternetのUploadの通知が来ていました。早速開けてみました。八人目の訪問者でした。
データの上では今日5July、太陽赤経 6h57.7m・火星赤経 6h53.9m ・ 太陽離角W 1.0゜で、太陽の西側に廻った筈です。
LASCO C3畫像をみましたら、ディスクの西端に星が来ています。太陽と火星の赤緯差が1度(太陽22°47′火星23°43′)ですから、これが火星なのかなと思います。
○・・・・・LASCO C3の連続畫像を見ることができるページです。
http://sohowww.nascom.nasa.gov/data/realtime/realtime-c3.html
今日現在6July02h42GMT〜7July08h42GMTまでの畫像が、30分おきに縦にずらりと並んでいます。火星の動きがよく解ります。
実は『天文年鑑』に依れば今日7日12時JSTに水星と火星が合なのだそうで、7July12hJST→03h GMTですから、最も近い03h18GMTの画像を調べてみました。ちょうどPC画面のポインター(矢印)が、太陽直径と同じくらいでしたので、十倍下げてみましたら、ひとつの星にたどり着きました。二つ並んでいますが、その右側の星がそうではないかと思うのですが、如何でしょうか?
SoHO彗星の畫像は
http://umbra.nascom.nasa.gov/comets/twin_comets_19980601_1756.jpg
http://umbra.nascom.nasa.gov/comets/twin_comets_19980601.gif
などで見られます。
○・・・・・LASCO C3で、水星の動きをFeedbackしてみました。
http://sohowww.nascom.nasa.gov/data/realtime/javagif/gifs_small/20000706_0418_c3.gif
6 July 04h18 GMTの畫像ですが、『天文年鑑』によると、水星の内合が13時JSTとありましたから、ちょうどこの頃だと思います。水星と思われる例の星がちょうどオッカルティングディスクの中心線のほぼ真下にきているのがわかります。
今日の最新畫像(8July01h42GMT)では、火星ははっきり輝線を伴い立派に輝いてすぐそれとわかるようになりました。明け方の東の空にデビューする日も近づいてきている事がうかがえます。それより早く、画面左めいっぱいに近づいた金星が、宵の西空に登場する幕開けを物語っています。
○・・・・・・9時から太陽の観測を始めましたが、今度は南半球に横一列にK点群が並び、北半球にも複雑な群が中央にひとつ、もうひとつf端にあり、スケッチに大変時間を喰いました。間でインターバルを取ったりしましたが、50分近くかかり、炎天下の中で脳貧血を起こしそうになり、家の中に退散しました。まいったのは、アイピースを抜き取ったらドローチューブから一瞬煙のようなものが出たことでした。これ以上やっていたら発火?しそうな感じです。何とか短時間で済まさなければいけませんね。拡大観測をやっていると時間がかかります。
サンプリズムは、フィルターを入手しないとダメですね。日蝕めがねを近づけたら、ピンホール状の穴があいてしまいました。
Jjは、椅子に座ってスケッチしている私の足元に来て、ピッタリ寄り添い、私の腿にあごを乗せてじーっとしているのです。イヌを膝枕させて観測している人は、まずいないでしょうね。
○・・・・・・南半球の数珠繋ぎのK点群は絵になりますので、次號のYAA会報に使いたいと思います。先日、あのフレアを起こしたK点の変化を追った連続スケッチを、Mk氏が送ってきてくださいました。「お料理してください」とコメントがついていました。いろいろ「料理」する「素材」があると、張り合いがあります。
○・・・・・・不思議な事に、Jjは鼻先も濡れており、平衡感覚を失ってよろよろしていますが、あちこちぶつかりそうになりながら、それでも匂いをかいだり足裏の感触を確かめるかのように、ウロウロ歩き回るのです。引き紐は首ではなく胴輪(ハーネス)に繋いでいますから、体を支えている事になり、歩行を助けています。勿論歩く速度はゆっくりで、蚊に刺されながらのお付き合いですが、一歩一歩楽しむように歩いているのには驚かされます。後ろ足も、やや引きずりながらですがしっかり運びます。散歩に出すと、その後あの不安そうな声をあげることもなく、穏やかに眠るのです。朝までぐっすり寝ています。もうダメかと思ってから、Jjは今こんなに穏やかに最後の日々を過ごしています。不思議な生命の底力を感じます。
『ハラスのいた日々』(中野孝次)は、読んでいて、共感したり切なくなったりしていますが、今日読んだところに奥さんがハラスの前で仰向けにひっくり返って空を見ていたという話があり、笑いました。Jjと同じ反応をしているのです。
○・・・・・・15時前後に酷暑の中を、無事観測できました。数珠繋ぎの南群はp端に向かい、もうその先端は隠れていました。予想通り北半球のE型群は、ますますその姿を複雑にして発達し、拡大してみましたら半暗部の中に、明るい切れ目が二箇所見られました。日蝕めがねで見てみましたら、肉眼でその存在が確認されました。
Space Environment Center(SEC)のWeb-Siteを見ましたら、このK点9077は矢張り注目されており、11Julyだけで7回以上フレアの写真が載せられており、それによると13:24,13:27,13:59にピークがあったようで、かなり激しいフレアが見られます。白色光写眞も、時間の経過を追って掲載されています。まだ私の見た12July06h15GMTの畫像は入ってきていませんが、追跡してみたい現象です。
南半球の数珠繋ぎも注目されており、SECでは経緯度の線を入れた画像が載せられています。経度30度は広がっていますね。SoHOのEIT畫像を見ると、赤道を挟んで南北に二本、明るいすじがくっきりと見られます。
○・・・・・・SoHO LASCOの画像が、一面粉雪のような画面になっています。
○・・・・・・14Julyのフレアは話題になっていますね。今SoHOのWebで確認を取ろうと思ったら、うまくページが開けません。またSoHOのHPからLASCO画像やMDI画像に行くことができません。何かトラブルかもしれません。
○・・・・・・あの肉眼K点が気になりSOHOを開けてみようとするのですが、どうも未だ調子がおかしいようです。
○・・・・・・SOHO画面はやっと正常に戻りましたが、時々画面がおかしくなります。粉雪が舞うような画面は、なおったようです。
○・・・・・・9:20頃から30分かけて観測を終了しました。群型分類しがたい(F型になりますか)広範囲にばら撒かれたようなK点がp縁に向かいつつあります。ちょうどCM通過するあたりにあるD型K点は、半暗部を持つ主K点の南側に、海老の尻尾のように湾曲して小K點が連なる面白い格好をしています。東西に広がるものは多いのですが、このように南北に伸びるのは興味深いものです。
○・・・・・・YAA例会の後、菅田町に一緒に行く事になったのですが、そちらの方は雲が出て、結局スターウオッチングはできませんでした。しかし、久方ぶりに中島守正さんにお会いしました。太陽の写真を沢山持って来られて、私の方のスケッチと写眞を比べたり、フィルターの話などうかがいました。火星観測についてもいろいろ伺い、菅田町でもずっと立ち話しました。面白い話をいろいろ伺いました。守正さんはお元気で、明日は何処へ星を見に行こうかな(彼は写真を撮りたいようです)と言っておられました。今日も本当は、もっと遠出をしたかったみたいです。南さんと全く同じ学年のようですね。火星観測をはじめた頃も大体同じ頃だと仰有っていました。佐伯さんの裏話など、面白く伺いました。
○・・・・・・「あすか」に影響を与えた大規模フレアは、SECでNo.9077という大型K点群から発せられたもので、その後SOHO画面が暫く乱れて粉雪状態になった事も関係があったようでした。
14Julyの太陽面爆発現象については、SoHOのEIT195にはその様子が映し出されているようでhttp://sohowww.estec.esa.nl/data/realtime-images.html
から入ることが出来ます。
私はその二日前、12July06h15GMTに、この同一K点群の半暗部の中に明るいところを確認しており、LASCO C3で確認してみたところ06h18GMTの画像があって、そこに太陽の東側からCMEの放出が見られました。この頃からこのK点は、頻繁に大規模フレアを生じていたようです。