From
Tohru IWASAKI
●・・・・・・・Date: Mon, 06 Oct 2003 16:10:05 +0900
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九月後半の観測結果の報告について
九月30日締めの観測結果を先週の金曜日に普通便で発送しました。今日頃届いていることと思います。
この期間は九州北部は好天に恵まれ、観測日は多かったものの、大陸からの高気圧は好シーイングはもたらしませんでした。海外からのメールの添付ファイルのCCD写真には、南極冠を細いダークフリンジが取り巻いている様子が写っていますが、どんなに目を凝らしてもそのようには見えませんでした。私の眼の乱視のせいか、それとも望遠鏡の光軸が狂っているのか、どちらにせよ像の周縁部は、眼視では苦しいようです。
観測はこれまでどおり路上で行なっています。マスコミの報道のせいで、通行人も火星を観ている事が分かるらしく、「見せてください」と頼まれる割合が多いようです。なかにはわざわざ車を停めて降りてくる奇特な人も複数いました。「こっちは'84年からやっているんだよ!」と言いたいところをこらえて、サーヴィスです。彼らにとっては、「六万年に一度の超大接近の火星をこの目で見た」ことが大切であって、ピントが合ってなかろうが、シーイングが悪かろうが、模様が見えようが見えまいが関係ないようです。
このことは音楽についても同様で、「世界三大歌劇場の一つ、ミラノ・スカラ座の来日公演を、ウン万円の席で聴いた」ことが大切で(すみません。シーズン中に上京してしまいました)、仮に「どうでしたか?」と尋ねたとしても、「良かった」。「どこがどう良かったのか、個人的な感想でいいから、自分の言葉で表現して下さい」と返すと、答えに窮すると思います。これは音という、目に見えず、触れることもできないものを把握できないせいで、私のように何年も前に聴いた演奏の記憶(多少美化されていますが)を引っ張り出してきて比較するようなマネはできないのだと思います。このような特殊技能?を持つ聴き手は少数のようで、さもなければ昨年七月のドミンゴの「オテロ」には、ブーイングのひとつやふたつ飛んでいたはず。小泉首相も聴きに来ていて、TVのインタヴューに「感動した!」、と決まり文句で応じていましたが、彼の耳はフシ穴です。つまらないことを書いてしまいました。
黄雲のレポートには、全く取りかかれないままです。とにかく忙しいのです。メール受信のトラブル解決は、プロバイダーが原因ではないらしく、窓口嬢の、「MSNに対応してもらって下さい」で、振り出しに戻ってしまいました。今、MSNの相談アドレスあてにエラーの内容等をメールして、回答を待っているところです。延ばし延ばしになってしまい、申し訳ありません。 それでは今回はこれにて失礼いたします。
○・・・・・・・Date: Tue, 07 Oct 2003 14:01:44 +0900
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九月後半の観測結果の報告について(追加)
報告に対して、早速のご返信ありがとうございます。文末に観測枚数と観測日を打ち込むことをうっかり忘れていましたので、以下の追記を報告の追加としてお取り扱い下さい。
この期間の観測
28 Drawings (16, 18, 22, 23, 27,〜30
Sept) 400×21cm spec.
観測上の不備についてのご指摘、ありがとうございます。状況把握に努めます。濃度測定は、ブランクが大きいので誤差の心配がありますがトライしてみます。八月黄雲のまとめには全く手を付けることができないでいます。頭の中では断片的に文章にはなっているのですが・・・。
ドミンゴの老害?について書いたところ、昨日の「朝日」の夕刊にウィーン国立歌劇場の本番のステージで突然声が出なくなったという記事。さもありなむ、というところです。
それでは今回は、取り急ぎ観測数についての追加報告まで。
岩 崎 徹 (Tohru IWASAKI 北九州 Fukuoka)
iwasaki-t8910@qsr.mlit.go.jp