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(12) 撮像装置RTFS2の開発と太陽活動領域の速度場構造

太陽光球面を詳細に観測すると、粒状斑と呼ばれる模様が無数に 見られます。 その一つ一つが、対流による構造ですが、粒状斑自体も、 その背景に存在する対流により、流されて行きます。 この粒状斑の動きを追跡することにより、画像上では見えなかった 対流構造を描き出すことができます。 そのためには、太陽の詳細な構造を長時間に渡って観測する 必要があるため、飛騨天文台ドームレス太陽望遠鏡に 取りつける専用の撮像装置RTFS2を開発しました。

撮像装置RTFS2を用いて観測された画像を解析することにより、 黒点の周囲における環状の速度場構造が明らかになりました。 また、太陽活動に重要な意味を持つ浮上磁場領域において、 他の領域では見られない特徴的な湧き出し構造が発見されました。

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(高津 裕通 記)



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