Ten Years Ago (207)

 

---- CMO #262 (25 July 2002) pp3379~3402 ----

http://www.kwasan.kyoto-u.ac.jp/~cmo/cmons/cmo262/index.htm


測期は終わって、観測レポートは終了している。今号の巻頭は2001 Mars CMO Note(8) "The North Polar Hood during the Dust Clouded Period.  II. The nph in mid to latter July 2001" 「黄雲発生中の北極雲 (その2 : 七月中下旬の北極雲)」から始まっている。黄雲発生時の北極雲のふるまいに関してはCMO#260 Note(6)で過去の事例を取り上げて序論とした。今回は黄雲発生時期の早かった2001年黄雲に関して、発生から19日前後の観測を日毎に詳しく取り上げて、北極雲の活動の衰退は見られなかったばかりか、明るい飛び出しなども観測されていて活動的であった事を示し、季節の遅かった1973年黄雲と北極雲の関わりとは明らかに違っていたとしている。 

http://www.kwasan.kyoto-u.ac.jp/~cmo/cmons/262Note8j/index.htme

 

 LtEには、Clay SHERROD (AR, the USA), Damian PEACH (the UK), Konrad DENNERL (Germany), Tom DOBBINS (OH, the USA), Francis OGER (France), Ed GRAFTON (TX, the USA), Bill SHEEHAN (MN, the USA), Maurice VALIMBERTI (Australia)の外国勢と、松本直弥(長崎)、熊森照明(大阪)、阿久津富夫(栃木)、佐藤健(広島)、日岐敏明(長野)、伊舎堂弘(沖縄)、岩崎徹(福岡)、堀川邦明(神奈川)、尾代孝哉(和歌山)、湧川哲雄(沖縄)の国内の各氏から寄せられたお便りが集められている。

 

コラム記事もいくつかちりばめられていて、

 LtEの中には日岐敏明氏からの夏の伊那懇談会の招待状が囲い記事になっている。

  また、日岐氏のTYA#083CMO#119 (25 July 1992) の記事からである。20年前の火星は朝方の空の「おひつじ座」にあって、視直径は6秒角を越えたところで観測シーズン始まりとなっていた。報告者はまだ少ないが、南半球夏至(λ=270°Ls)の頃の火星面で主要な暗色模様と南極冠は捉えられていた。記事として1990 OAA Mars Section Note(7) 345°~350°Ls のマレ・キムメリウム」が掲載されている。「夜毎餘言」のタイトルは「GALILEO GALILEI は地球中心主義者」で、WebPageの「ずれずれ草」に収録されていて、以下のURLから読むことが出来る。http://www.kwasan.kyoto-u.ac.jp/~cmo/cmomn1/Zure10.htm

 

他に、観測時の手元の明かりの話題の「あかり・とり」、「日本語講座」連載七回目などがあった。

http://www.kwasan.kyoto-u.ac.jp/~cmo/cmons/262tya83.htm

 

 常間地さんの「アンタレス研究所訪問」は21回目「神の島」で、前年夏に観測で滞在した沖縄の思い出をつづっている。司馬遼太郎・岡本太郎の著書も取り上げ、先島諸島や沖縄の古い祭祀の形を紹介している。

http://www.kwasan.kyoto-u.ac.jp/~cmo/cmomn0/Ant021.htm

 

 筆者の「新・歳時記村」は二回目で「凱風快晴」として、今年同様に早々と上陸した台風一過の晴天に見た富士山の話題から、転居した先の横浜市泉区周辺の様子を描写している。

http://www.kwasan.kyoto-u.ac.jp/~cmo/cmons/mura_2.htm

 

 末尾には南氏の”Click CMO<=>CMO Clicks (19)" があり、「@CMO」と題され、記号の話をマクラに、ネットで見ることが出来るいろいろな「CMO」をロゴの画像入りで取り上げている。

 

                                  村上 昌己 (Mk)


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