IDLメモ システム変数

help,/system_variables でシステム変数の一覧を表示することができる。それぞれのシステム変数の詳細を見るには、help,!x などとする。

システム定数 (Constant System Variables)

システム変数のうち、値が変更不可能なもの。または値を変更すべきではないもの。

変数名
!COLOR構造体 (!COLOR)色リスト。IDL 8.0では147色が定義されている。
!CONST構造体 (!CONST)さまざまな物理定数(MKS単位系)。IDL 8.2.2 以降で利用可能。
!DPIdouble円周率 (π)
!DTORfloatDegreeをラジアンに変換する時の係数 (π/180)
!FALSEboolean偽(0)
!MAP構造体 (!MAP)MAP_SET プロシージャにより設定される測地系に関する情報
!NULLundefined未定義の変数(またはnull pointerやnull object)と等価。IDL8で登場。
!PIfloat円周率 (π)
!RADEGfloatラジアンをDegreeに変換するときの係数 (180/π)
!TRUEboolean真(1)
!VALUES構造体 (!VALUES)float 型と double 型のそれぞれにおける、無限 (Infinity) と 非数 (NaN)の値が入った構造体
!VALUES.F_INFINITYfloatInfinity
!VALUES.F_NANfloatNaN
!VALUES.D_INFINITYdoubleInfinity
!VALUES.D_NANdoubleNaN

システム環境変数 (IDL Environment System Variables)

たくさんあるので、よく使いそうなもののみ。

変数名
!CPU構造体 (!CPU)CPUやマルチスレッドに関する情報。設定を変更するには CPU プロシージャを用いる。
!DIRstringIDLがインストールされているディレクトリ
!JOURNALlongjournal出力先ファイルの装置番号
!MOREinteger1のとき、helpの出力が1画面に収まらないと "Press Spacebar to continue" と表示する
!PATHstringライブラリの検索パス
!QUIETlong1にセットすると、MESSAGE,/INFORMATIONAL による(エラーではない)メッセージの出力が抑止される。(例えば LOADCT プロシージャが出力するメッセージなど)
!VERSION構造体 (!VERSION)IDLおよびOSの情報

グラフィックスシステム変数 (Graphics System Variables)

変数名
!ClongMAX, MIN関数でデータの範囲を決める。過去のIDLとの互換性のために残っている
!D構造体 (!DEVICE)現在のグラフィック出力デバイス
!ORDERlongTV, TVSCL, TVRDでの画像の転送方向
!P構造体 (!PLT)プロット
!X構造体 (!AXIS)X軸
!Y構造体 (!AXIS)Y軸
!Z構造体 (!AXIS)Z軸

エラー検出システム変数 (Error Handling System Variables)

変数名
!ERROR_STATE構造体 (!ERROR_STATE)最後に発生したエラーの情報を格納する構造体
!EXEPTinteger算術演算例外を検出するタイミングを設定する
!MOUSE構造体 (!MOUSE)マウスカーソルの位置、マウスボタンの状態などを格納する構造体
!WARN構造体 (!WARN)Obsolete な機能を使っていたときコンパイル時に警告を表示するかどうかを設定する
西田圭佑 (NISHIDA Keisuke)
nishida at kwasan.kyoto-u.ac.jp