観測メモ

###  作成: 2008 08/05

目次:
 ○ダーク
 ○フラット
 ○プリズム分光
 ○グリズム分光
 ○波長較正観測


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### 共通
○ダーク:
  ・外気温の変化による影響を受ける。
     => 短時間では問題ないが、前後にダークを取っておくのが良い。
  ・暗電流: 冬で 3ADU/sec 真夏では 20ADU/sec 程度。
     => オブジェクトと同じ積分時間でダークを取る必要あり。
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○フラット:
  ・観測と同じモードで取得するのが良い
  ・リニアリティ保証範囲は未測定だが、経験的(?)に「<10,000ADU」とのこと。
  ・各モードでの積分時間(参考値、電流:推奨値)は以下の通り:
 
#  各モードでの積分時間(sec)
#                         
     slit   プリズム分光   グリズム分光
     なし      0.2            0.4
   φ0.9mm     0.25            -
    0.11mm     0.8            10
    0.2mm      0.5            10

#----------  補足  ---------------
・flatの積分時間と最大カウントとの関係(実測値):
080527ts         Exp[s]  Max[ADU]
 phi09  + 2prism  0.25  11346
 s011   + 2prism  0.8    8516
 s011   + grism   10     4259
 s02    + 2prism  0.5    7665
 s02    + grism   10     5973

080529ts         Exp[s]  Max[ADU]
 noslit + 2prism  0.2    8500
 noslit + grism   0.4    8600


080613ts         Exp[s]  Max[ADU]
 noslit + 2prism  0.15   7220
 noslit + grism   0.3    7705
 noslit + image   0.15   7188
 s011   + 2prism  0.7    8241
 s011   + grism   10     4593
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○プリズム分光:
   ・スリットなしでの分光を推奨。
   ・丸穴は整約が難しいし、比較星も写らないので使用を勧めない。
   ・波長較正用に
         ・0.11mmスリットを使用した波長較正観測を行う
         ・0.11mmスリットを使用しての目的天体・比較星両方の分光観測を
               最初と最後に行う
     ことを推奨する。
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○グリズム分光:
   ・0.2mmスリットの使用を推奨(0.11mmスリットではなく)。
   ・波長較正用に「0.11mmスリットを使用した波長較正観測を行う」ことを推奨。
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○波長較正観測:
   ・波長構成に用いているHgNeランプには下記の特徴があるため、
      プリズム分光:  ランプを点灯後、1分ほど経過した後に10枚を連続取得。
      グリズム分光:  ランプを点灯後、33ms積分で16枚ごとに1枚取得することを
                      計100枚分繰り返す(=0.5秒おきに1枚を50秒間行う)。
                        <= カメラ制御ソフトUnicapで上記観測を1回の操作で
                           行うことが可能。

   ・HgNeランプの特徴:
      ・顕著な輝線の種類が時間変化する。
           電源ONから40秒程度まで:  Ne輝線 
                         40秒以降:  Hg輝線
      ・一度ランプが温まった状態になると、次にランプを点灯したときに、
           優位な輝線が移り変わるまでの時間が短くなる。
           (= Ne輝線が優位な時間が短くなってしまう)
      ・最初に点灯するときに近い状態になるまで、5-10分はかかる。
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Last modified: Wed 6 Aug 2008
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