2026年度 理学部研究体験プログラム
概要
岡山天文台では2026年8月29日と30日に、理学部の学生を対象とした研究体験プログラムを実施しました。
このプログラムでは、学生たちがせいめい望遠鏡を使った天体観測や観測データの解析に取り組み、
天文学の研究がどのように行われているのかを体験します。観測当日は薄い雲が広がる時間帯もありましたが、
銀河や惑星状星雲、二重星など計6天体を撮像観測することができました。
学生たちは、望遠鏡の操作から観測データの取得、画像処理までの天体観測の一連の流れを2日間にわたって学びました。
昨年の様子は2025年度 理学部研究体験プログラムをご覧ください。
実習内容
1日目は、せいめい望遠鏡の見学から始まりました。ドーム内で望遠鏡の構造や光学系、観測装置について学んだ後、 実際に望遠鏡を動かし、その大きさや動きを確かめました。 また、夜間の観測に備えて観測装置の使い方や撮影の手順を学び、データ解析に必要な準備を進めました。
夜になると、いよいよ天体観測の実践です。 今回の観測には、可視光3バンド同時撮像分光装置「TriCCS(トリックス)」を使用しました。 TriCCS は、異なる3つの波長帯の光を同時に撮影できる観測装置です。 それぞれの波長帯で得られた画像を比較することで、天体の色や明るさ、構造などを詳しく調べることができます。 学生たちは制御室から望遠鏡とTriCCSを操作し、各自が提案した銀河や惑星状星雲などの候補天体の撮像観測に挑戦しました。 望遠鏡を目的の天体へ向け、撮影条件を設定してデータを取得することで、天体の画像が得られるまでには多くの操作や工夫が必要であることを学びました。
2日目は、前夜に取得した観測データの解析に取り組みました。 望遠鏡で撮影した画像には、天体からの光だけでなく、観測装置に由来するノイズや検出器の感度のばらつきなども含まれています。 そこで、較正用データを使ってこれらの影響を補正し、複数の画像を重ね合わせることで、より鮮明な天体画像を作成しました。 さらに、3つの波長帯で撮影した画像にそれぞれ色を割り当て、カラー画像の作成にも挑戦しました。 画像を処理することで、撮影したままのデータではわかりにくかった天体の淡い構造や色の違いが浮かび上がってきます。 今年度は月光下での観測となり、データ解析で苦労する一面もありましたが、観測から画像の作成までを自ら行うことで、天文学の研究における一連の流れを実践的に学ぶことができました。
撮影した天体
今回のプログラムでは、観測に先立って参加学生から計6天体の観測候補が提案されました。 実習ではこれらの候補に基づき、学生一人一人が自身の提案した天体の撮像観測を行いました。 天体によって明るさや見かけの大きさ、色などの特徴は異なります。 そのため、観測する天体に応じて露光時間などの撮影条件を調整したり、 画像処理の方法を工夫したりする必要があります。 今回の実習では、こうした天体ごとの違いも体験することができました。 以下では、今回観測した天体の画像とそれぞれの特徴を紹介します。
研究体験プログラムでは時間が限られていたため、撮影したデータの一部だけを解析しました。
※以下に掲載する天体画像は、実習中に学生たちが取得した観測データを使用し、岡山天文台で改めて解析・画像処理を行ったものです。






