前ページ 目次 次ページ

共同研究・受託研究

平成13年度 日米科学協力事業 共同研究

「太陽コロナおよび地球磁気圏における磁気リコネクション」

(代表: 柴田一成、予算: 2614千円)

米国代表・ニシカワ博士(ラトガース大)、分担者・町田忍博士(京大理地球物理)ら と共に、太陽コロナおよび地球磁気圏における磁気リコネクションの比較研究に 関する共同研究を行なった。その結果、地球磁気圏で 知られていたdawn-dusk asymmetryと類似の現象を、 太陽コロナ中に発見した(Isobe et al. 2002, GRL, in press)。 また、ニシカワ博士と磁気リコネクションの粒子シミュレーション に関する共同研究を進めた。


平成13年度 科学技術振興財団 計算科学技術活用型 特定研究開発推進事業

「宇宙シミュレーション・ネットラボラトリーシステムの開発」

(代表・松元亮治・千葉大教授)

本共同研究プロジェクトにおいて、「天体シミュレーションコード開発」 (予算: 1628千円)を分担し、シミュレーション結果を観測データと 比較することにより 天体の構造や物理量を導出したり、シミュレーション・コードの妥当性を 検証したりするモジュールの開発を進めた。また、シミュレーション夏の 学校の開催に講師として協力した。


民間との共同研究

「宇宙天気予報の基礎としての太陽面爆発予報用ソフトの開発」

(代表: 柴田一成、予算: 3,974千円)

(財)千里国際情報事業財団(情報システム科学研究所・主席研究員・上善恒雄氏)、 および株式会社ヒューマンエンジニアリング・アンド・ロボティックス (取締役社長・岡村勝氏)と共に、表記の課題について共同研究を行ない、 太陽面爆発(フレア)数値予報用ソフトとして、フレアの2次元電磁流体数値 シミュレーション用ソフトを開発した。これにより、太陽X線観測衛星「ようこう」が 観測した巨大カスプ構造とそれにともなう噴出現象や衝撃波を再現するのに成功した。

受託研究

「惑星間ミッションを用いたフレア観測の概念に関する研究」

(代表: 黒河宏企、 研究委託機関: 独立行政法人 通信総合研究所、 研究経費: 8,400千円)

太陽フレアの発生機構の解明では、超高空間分解観測が必要であり、 きわめて特殊かつ大型の望遠鏡が必要である。 この条件を満たす観測施設は日本においては京都大学大学院理学研究科 附属天文台のドームレス太陽望遠鏡のみであり、加えて京都大学が 蓄積した高空間分解データ解析と計測開発技術を通信総合研究所の 太陽観測衛星L5計画の中で有効に活用する。 このため飛騨天文台ドームレス太陽望遠鏡の高空間分解データを 分析した上で、フレア・CME発生機構に関する研究を更に発展させる為に、 L5ミッションが貢献すべき研究目的とその方法(装置の概念設計を含む)を 明確化する。更に、可視光域の単色像撮像のための装置の概念検討を 実施して、必要な基礎実験の一部を実施した。



前ページ 目次 次ページ
PDFファイル(クリックして下さい)