Ten Years Ago (205)

 

---- CMO #260 (25 May 2002) pp3327~3350 ----

http://www.kwasan.kyoto-u.ac.jp/~cmo/cmomn1/cmo260/index.htm


期の観測も最終盤となり、観測レポートは23回目となった。四月後半と五月前半の一ヶ月の報告がまとめられている。火星は夕空の「おうし座」にあり八月の「合」に向かい太陽との離角は減っていった。五月はじめの「おうし座」には他に、金星・土星・水星が集まり、「ふたご座」の木星とあわせて夕空に五大惑星が集まっていた。

 この期間に火星の季節λ359Lsから013Lsと移り、北半球の春分を過ぎた。傾きf10Sから 01Sと正面をむいて、位相角ι22から丸みが戻りつつあったが、視直径d4.2"から3.9"となって、観測は難しくなってきた。報告者は、国内から三名13観測と減少した。レポートの終わりには、南氏による今接近の簡単な総括がされている。南氏の観測数は1088回と、一シーズンで千回を超えた観測は最多レコードとのことである。

http://www.kwasan.kyoto-u.ac.jp/~cmo/cmomn1/01Repo23j.htm

 

連載中の2001 Mars CMO Note は六回目となり、 "The North Polar Hood during the Dust Clouded Period. 1. Introduction" 「黄雲発生中の北極冠 (その1: 序論)」として、黄雲発生時の北極雲のふるまいに関して考察している。はじめに過去の大黄雲発生時の北極雲の様子をいくつか取り上げて、黄雲発生から20日目あたりまでに大気温度の上昇で北極雲が弱まってしまう事例を挙げている。2001年の黄雲では発生時期が早くλが異なり、発生20日目あたりでも北極雲が弱まることなく観測されていたことについて取り上げ、黄雲の北極雲に対する影響は季節λの違いにより、異なってくるのではないかとしている。

http://www.kwasan.kyoto-u.ac.jp/~cmo/cmomn1/260Note6j.htm

 

次いで、"Interview with Sanenobu FUKUI" と題して、南氏・西田氏がビーシュ氏との会合の為に三月に横浜に来たおりに、横浜市緑区にお住まいの福井實信氏を訪問して、1958年にピカリ現象を観測したときの様子をお尋ねしたインタビューを記事に纏めている。別にマクラとして、2001年のピカリ現象が、アメリカで如何に計画されて、観測が実行され、現象が捉えられたかを交わされたメールを引用して記録している。

http://www.kwasan.kyoto-u.ac.jp/~cmo/cmomn1/260FUKUIj.htm

 

LtEには、Clay SHERROD (AR, the USA), Bill SHEEHAN (MN, the USA), Jeffery BEISH (FL, the USA), David R KLASSEN (NJ, the USA), Kent De GROFF (Marshall Islands), Francis OGER (France), Tom DOBBINS (OH, the USA), C Martin GASKELL (NE, the USA)の外国の方々と、伊舎堂弘(沖縄)、日岐敏明(長野)、阿久津富夫(栃木)、伊藤紀幸(新潟)、森田行雄(広島)の日本の諸氏からのものが掲載されている。日岐氏からのものは、夏の懇談会の計画に関して現地の様子を伝えている。

 

常間地さんの「アンタレス研究所訪問」は19回目 「梅の雨」で、季節にふさわしい梅雨の語源や、まつわる様々な季語や言葉を、俳句や琉歌をちりばめながらひもといている。

http://www.kwasan.kyoto-u.ac.jp/~cmo/cmomn0/Ant019.htm

 

 TYA#081CMO#117(25 May 1992)号を取り上げている。20年前の火星は朝方の「うお座」にあり、観測がスタートするところであった。記事にも"COMING 1992/93 MARS" の二回目として、「初期状態の北極冠の観測可能な接近」 "Opposition Relevant to the Observation of the Initial State of the NPC"を草し、この接近の注目点の北極冠の出現時期に関して、近年の接近との比較をしている。"1990 OAA Mars Section Note (5)" では、阿久津氏の1990年の画像の成果を紹介している。また、ニュースとして宮本正太郎博士の訃報も掲載されている。連載の日本語講座は五回目となった。

 http://www.kwasan.kyoto-u.ac.jp/~cmo/cmo/260/tya081.html

 

 南氏の夜毎餘言・LXIIも掲載されていて、タイトルは「1984年」、南氏の1984年接近の観測の様子などを、日記調に1983年後半から1984年いっぱいを記して、1985年は短く、1986年接近の観測はじめと、CMOの発刊、1986年二月の台北行きまでを記録している。 

 

巻末のシ-・エム・オー・フクイには、8月に伊那で開催されることとなった懇談会の案内がある。

 

                     

                                          村上 昌己 (Mk)


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