ELCAS・最先端科学の体験型学習講座(京都大学理学部)未来の科学者養成講座

ELCAS・最先端科学の体験型学習講座(京都大学理学部)未来の科学者養成講座

体験アーカイブ・2010年1月16日

体験学習コースの受講模様を分野別に掲載しております。

数学

チューター:丸橋 広和(修士課程 1回生),竹内 光(修士課程 1回生)広瀬 稔(修士課程 1回生)

実施場所:理学研究科3号館109号

ラテン方陣を完成させる章が終わった。次はカードをどれくらいシャッフルすればよく混ざるかということをやる。



受講したELCASメンバーの感想文

  • 長かったけど何とか分かった。難しかった。
  • 今日はラテン方陣を最後までやりました。すごく難しくわかりにくかったのですが、分かるととてもスッキリしました。
  • どうやったらあんなに細かくて難しい証明が思いつけるのだろうと不思議に思いました。途中頭が追いつかなくなった所もありましたが、楽しかったです。
  • 人に説明を聞いてもらうことは大切だ。前で説明するたびにこれを実感します。自分ではどうしても見落としてしまう部分があります。しかし人に聞いてもらうとそれに気付いてもらえます。
  • ラテン方陣の証明を終了した。発表したので疲れた。実質一人で3ページやったことになり、本当に疲れた。
  • この二ヶ月くらい学校の用事(模試や懇談会など)で来れず久しぶりに来た。これからは毎回来れるといいんだけど…。

物理   

常見俊直(研究員) 

チューター:野沢 勇樹(学部4回生)、渡邉 大樹(学部3回生)

実施場所:理学部5号館511号室

まず、微分積分などの物理で使う数学のおさらいをして、マクローリン展開を新しく勉強し、指数関数と三角関数がつながっていることを確認した。そのあとで、ベクトル解析を用いて、Maxwell方程式から電磁波の性質を導いた。また、電磁波には偏光があり、それを体感するために実際に偏光板を用いた工作を行った。最後に、これから使うことになるNIMを用いてLEDを光らせたり、オシロスコープで電気信号を見たりと、NIMを使う練習を行った。


 
微分の講義
偏光板を用いた工作 オシロスコープで電気信号を見る実験

 

 

受講したELCASメンバーの感想文

  • 微分を使ったのがひさしぶりで、だいぶ忘れていました。偏光板はもっといろいろな実験をしたかったです。
  • 最近普遍的な公式から、よく知っていることを導くのをよくやっているけれど、何回やっても感動する。もっともっと勉強したいと思う。
  • なんやかんやで最初の講義までしか出られませんでしたが、先生にもいろいろ助けてもらって、どうにか偏微分のところはできるようになりました。
  • オシロスコープすごく面白かったです!数式のほうはまだまだ理解していないので理解したいですが、実験がとても興味深く、軽く4年間ぐらいは遊べそうです。はじめにあった数学も面白かったです。NIMは次回にすごく期待です!
  • 微分を使ってEulerの公式が確認できてよかった。時間はかかったけれど、マクローリン展開について詳しく教えていただけたので、割と理解できました。偏光板を使った工作では、2枚重ねて回転させると、フッと暗くなったりして面白かったです。オシロスコープというと音叉の音を測ることしかしたことがなかったので、電気信号を測れたのがよかったです。
  • (ベクトル解析で)rotを取る時が本当に面倒くさいのですが、結果として電磁波では電磁場が波数ベクトルに直交することが分かって面白かったです。偏光板を実際に使うと、向きを直角にして重ねると、全く光を通さないことがわかりました。偏光は量子力学にも関わっているところがあるそうなので、またそのことも知りたいと思いました。NIMの使い方の練習が僕としては一番楽しくて、NIMはこれからの宇宙線観測に使うそうなので、もっと使い方に慣れていきたいと思います。
  • 式変形をいっぱいして疲れましたが面白かったです。偏光板を使った工作も楽しかったです。

天文

野上大作(助教)

チューター:渡邉皓子(D1)、橋本裕樹(M1)

実施場所:花山天文台

花山天文台のシーロスタット望遠鏡で、太陽の黒点を観察した。その後はExcelを用いて1ヶ月前に撮影した太陽の縁の分光データを解析し、太陽の自転速度を求めた。

シーロスタット望遠鏡の第二鏡の蓋を開け、太陽に向ける。 焦点面に太陽像が映っており、左下(太陽面上では北西)に黒点が見える。
Excelを用いて、吸収線の中心を二次関数近似で求め、自転速度を計算する。

 

受講したELCASメンバーの感想文

  • 計算が前のやり方を忘れていたので全然わからなかった。
    「Excel」の使い方もイマイチ分かっていなかったので、とても難しく感じた。
    (実際難しかったけど・・・)
    式の意味を理解しきれていないので、復習しようと思う。
  • 前回手でやったことをエクセルを使ってやった。
    グラフを2次関数に落として最小値を求めて観測したデータをより正確に把握するために、 関数に近似させるというのは使えそうだなと思った。 もっとパソコンを使えるようにしなければと感じた。
  •    
  • 今日は黒点の観測とデータ観測をしました。 計算ばっかりで少し大変だったけど、友達に手伝ってもらってやっとできた時は本当にうれしかったです。 黒点は久しぶりにはっきりしたのが見れてうれしかったです。   
  • 今日は太陽の黒点をちゃんと観測できたので楽しかった。 パソコンでやった太陽の自転速度の計算はなかなか難しかったけど、
    TAの人がしっかり教えてくれたのでしっかり理解することができてよかった。 実りのある一日でした。
  • なんかようやく自分のPCを使えた気がする。 今日はカメラマンをやった。 ISOが高かったので、今度ぜひ三脚で星をとりたいものだ。
  • 今日は後半のパソコンでの解析が全く理解できなかった。Excelはほとんど使ったことがないのでつらかった。二次関数のグラフを作るところからまず分からなかった。それを使って自転速度を出すのはさらにわけがわからなかったし、結局きちんとした値がでなかった。前半に黒点を観測したのは楽しかった。けれど天気があまり優れず残念だった。今回で太陽の話は終わりなのでちょっとさみしい気もする。色々あったけどよかった。多くの方に助けられてしまった。だが親切に教えてくださりうれしかった。
  • 今回は太陽観測の続きで黒点の観測を行いました。
    あいにくの曇り空でうまく見えませんでしたが、わずかな晴れ間から太陽が見えるたびに 急いで記録をとるという慌ただしさにももうだいぶん慣れてきました。 後半の計算にはあだ時間がかかりますが、また少しずつ精度を高めていけるようにしたいです。

生物

藤吉好則(教授)、大嶋篤典(准教授)、谷一寿(特任助教)

チューター:田中智(M1)、湊原圭一郎(M1)
ボランティア:鈴木博視(共同研究員)、西川幸希(共同研究員)

実施場所:理学部1号館411・414・509号室, 構造生理学棟

様々な種類のマウス臓器の組織超薄切片試料を作製し、透過型電子顕微鏡で細胞内の微細構造を観察した。

ギャップ結合タンパク質の二次元結晶試料を透過型電子顕微鏡で観察し、またギャップ結合タンパク質の立体構造モデリングを行った。

 
組織超薄切片試料の作製
透過型電子顕微鏡によるギャップ結合タンパク質の結晶の観察
ギャップ結合タンパク質の3次元像のコンピュター解析

       

受講したELCASメンバーの感想文

  • ・電子顕微鏡を使って、組織を見るのが初めてだったので、見ることができて嬉しかった。
    ・3Dで見ることがおもしろくて、楽しかった。
  • 今日は3Dが楽しかったです。電子顕微鏡生物試料作製で薄切した試料をすくうのが楽しかったです。
  • 今日は、電子顕微鏡を使わせてもらいました。電子顕微鏡で見た細胞はとってもキレイでした。
    細胞の特徴が臓器ごとにはっきり違いがあって、おもしろかったです。
    あと、ミトコンドリアが、教科書の画では2~3個しかないのに実際は、たくさんあってびっくりしました。
  • 今日は自分で電子顕微鏡を操作させてもらいました。昆虫培養細胞であるSf9細胞を見て今まで見てき
    た細胞と変わっていておもしろかったです。樹脂を70nmに切ってそれをグリッドですくいあげるのはとても難しかったです。3Dでチャネルの構造を見たのはすごく印象的でした。
  • 電子顕微鏡を使う実習は2回目でしたが、脳は小腸の組織超薄切片を見たのが初めてだったので、すご く新鮮な体験でした。電顕の生物試料の作製については前に少しだけ話を聞いたのですが、すべての作業を終えるのにとても時間がかかるというのに驚きでした。3Dでギャップ結合タンパク質を見たりなかなか体験できないことが体験できて、ほんとうに勉強になりました。

化学

武田 和行(講師)、前里光彦(助教)

チューター:貞清正彰(D1)、谷田川達也(学部4回生)

実施場所:理学部6号館375号室、558号室
2つの研究室に分かれて実験・実習をした。

分子構造化学研究室:先週作成した、測定器具を用いて、核磁気共鳴のスペクトルを測定しました。実験では、エタノールやトルエンなどの化学的な物質のほか、砂糖や味の素、コーヒーなども測定を行い、Web上のモデルデータと比較することで、測定が正確に行われているかを考察しました。

有機物性化学研究室:先週合成したTTF-TCNQを用いてペレット形成後、四端子法にて伝導度測定する方法を紹介した。次に、講習の後、超電導体の特性を見るために、高温超伝導体を液体窒素につけた後、磁石の上方に浮遊させる実験(マイスナー効果の確認)と低温での伝導度測定を行った(ゼロ抵抗の確認)。次に、遷移金属の電子状態の変化を見るために、塩化コバルト(Ⅱ)6水和物を塩酸に溶かして、配位子交換による色の変化を観察した。また、遷移金属に関連して、スピンクロスオーバー錯体Fe(pyrazine)[Pt(CN)4]の色が熱により変化する様子を観察した。最後に、電子状態の変化による色の変化に関連して、TTF-p-クロラニルが温度によって中性イオン性転移を起こし、色が変化していく様子を観察した。

測定のやり方について説明を行っています。

測定器具を超電導磁石のなかにセットしている様子です。

観測で得られた渦巻型のデータです。


冷却した高温超電導体が永久磁石上に浮遊する現象の観察
 

クライオスタットを用いた低温の電気伝導度測定

スピンクロスオーバー錯体Fe(pyrazine)[Pt(CN)4]を冷却して色の変化を観察

       

受講したELCASメンバーの感想文

  • 私は、酢酸を使って実験を行いました。簡単に作った装置なのに、グラフにきれいな2本の線が出てきて嬉しかったです。実験室には高校では習わないような、難しい化学薬品があって面白かったです。
  • コーヒーや札御、味の素はどのような物質かよく分からなかったけれど、トルエンと酢酸はよく分かりました。酢酸は(ピークが)2つに分かれていて、1:3ぐらいの長さの割合になっていたので、(説明を受けた通りになって)すごいと思った。トルエンが2つのピークに分かれているのには(構造からは想像もつかないため)驚いた。
  • 今日は前回の講義を踏まえての実習でした。
    コーヒーや味の素に何が入っているのかはよく分からなかったけれど、他のものと違うスペクトルが出ていたので、面白かったです。 物理や数学の知識も必要だったのでかなり難しかったけれど、 MRIや他の分野にも利用されていると思うとすごく興味深かったです。
  • 今日は有機物質中の水素の核磁気共鳴について教わりました。
    とても面白い渦巻型のデータが取れました。味の素はグルタミン酸ナトリウム以外のものが入っているようなデータが出て驚きました。
    レーザーで金属板に文字を彫る装置も見せてもらって感動しました。
  • 今日は前回作ったプローブで実験をしました。 まず角砂糖を砕いて、重水と混ぜました。 その後、試験管に移し、プローブに設置をして、超電導磁石に入れ、解析しました。 実験の結果が出てみると構造式から立てた仮説が当っていたので嬉しかったです。 今回は、まだ習っていないことを丁寧に教えてもらえたので、すごく分かりやすかったです。
  • せんい元素は、何と化合するかで色が変わったりするのだけれど、その理由を教えてもらった、圧力をかけたり、温度を変化させると、電子スピンがかわって、吸収する色がかわるから、らしいのですが、いまいちよくわからなかった。もっと勉強して、今までのこととかも理解できるようにがんばりたい。
  • d軌道と遷移元素との関係は少しかじったことがあって、今日のCoの話も分かりやすかったです。やはり、シュレディンガー方程式をしっかり理解しないと軌道のエネルギーの話は分かりにくいです。なので、数学をもっと勉強しようと思います。化学をやっていく上で数学の知識が本当に必要だと思いました。
  • 今日の体験は超伝導についてで、前回のことをふりかえりながらも色々なことをしました。普段は耳にしないようなことばかりで、戸惑いもしましたが実験自体は面白くできました。本日は細かい回路や実験室についても教えてもらったので化学に対する興味が深まりました。身の回りでおきている、あたり前のことである色の変化もよく知れたので良かったと思いました。